
エルサレム:首相は警察の捜査官や検察官を名指しで非難した。彼に不利な証言をさせるために、証人に対して「ソビエト流」の脅迫を行ったとの非難だ。また、高齢のホロコースト生存者が彼の側にいて、彼の窮状に同情しているとさえ主張した。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相は長年、その並外れた演説のスキルとドラマチックな演出に関する天賦の才能を利用し、敵と味方の分裂を植え付けていると非難されてきた。しかし、彼が収賄罪などに問われた公判の裁判所のロビーで行われた、イスラエルの法制度を声高に非難する演説は、新たな分野に入ったようだ。
イスラエルは何十年もの間、宗教派と世俗派の間で、またパレスチナ人との取引への賛成派と反対派の間で深刻な分裂状態にあった。しかしネタニヤフ首相の、同国の法制度の正当性に対する痛烈な批判は、国家の根幹を揺るがしており、今週に入り常に議論の的となっている。
ネタニヤフ氏のリクード党のダン・メリドール元法務大臣は、「厳しい政治的な議論は常にあったが、ゲームのルールについては常に合意があった」と語った。「首相は行動の規範となるべきだが、彼はそれどころか裁判を街頭に持ち出そうとしている。彼は既存の秩序に挑戦しており、それは非常に危険なことだ」
ネタニヤフ首相は24日、忠実な代理人たちに囲まれ、何百人もの熱烈な支持者が屋外でシュプレヒコールを叫ぶ中、戦いの準備のため裁判所に到着した。首相は法廷に入る前に、警察や検察官、裁判所、メディアはイデオロギーに染まり、国民の意思に反して彼を追放しようと壮大な謀略を企てていると非難した。自らを「魔女狩り」の犠牲者であると語り、捜査関係者に対して無言の圧力をかけた。
自らが率いる国家の制度に対する、数ヶ月にわたる激しい言葉遣いは、25年前、当時のイツハク・ラビン首相が暗殺される前の緊迫した時期に、野党党首として行った激しい非難と重なる。首相自らが任命した検事総長は、具体的な脅迫を受けていると語り、事件の検察官はボディーガードをつけられているという。
AP