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PIFがGSRで高得点を獲得し、中東でトップ、世界7位にランクイン

サウジアラビアのPIFが中東地域をリードし、持続可能性に関してかつてない取り組みを行っていると、グローバルSWFのウェブサイトは言及している。(Shutterstock)
サウジアラビアのPIFが中東地域をリードし、持続可能性に関してかつてない取り組みを行っていると、グローバルSWFのウェブサイトは言及している。(Shutterstock)
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03 Jul 2023 04:07:04 GMT9
03 Jul 2023 04:07:04 GMT9

アラブニュース

リヤド:グローバル政府系ファンド(SWF)の評価により、サウジアラビアの公的投資基金(PIF)がガバナンス、持続可能性、レジリエンスの項目で高得点を獲得し、世界の国営ファンド100のうち中東で1位、世界で7位にランクインした。

2020から始まったGSRスコアカードは、世界トップ100ファンドのベストプラクティスを25項目にフォーカスして毎年評価するものだ。25項目の内訳は、10項目がガバナンスと透明性に関するもの、さらに10項目が持続可能性と責任ある投資に関するもの、残りの5項目がレジリエンスと正当性に関するものとなっている。

グローバルSWFのウェブサイトによると、地域別では中東がGSRスコアボードで最も大幅な改善を示し、2020年の32%から2023年は52%に得点を上げている。
同サイトは、サウジアラビアのPIFが中東地域をリードし、持続可能性に関してかつてない取り組みを行っていると言及している。 

これはPIFが2022年11月に、2050年までのネットゼロ排出を達成するという計画を発表したことも要因となっている。この宣言を出したのは政府系ファンドではPIFが中東では初、世界的に見てもトップクラスの早さである。

PIFの政府系ファンドにおける地域および世界的な位置づけは、ガバナンスと持続可能性の基準適用という点での先駆者的立場であると、PIFの戦略開発部長を務めるチャド・リチャード氏は話す。

リチャード氏は世界的なクリーンエネルギーへの移行を支持するPIFの功績を強調し、PIFがこの種のものとしては世界最大の任意競売を取りまとめたと話す。この競売により、360万トン以上の任意カーボンクレジットが地域および国際的な団体および企業に売却されたとリチャード氏は説明する

これに加えてリチャード氏は、PIFが2022年10月にグリーンボンドを発行した初のSWFとなったこと、このグリーンボンドは史上初の100年債グリーンボンドを含む、合計85億ドル相当だったことに言及した。

これに続いてPIFは、2月に行った2度目のグリーンボンド発行の際、55億ドルを調達している。 

PIFによると、この資金は同ファンドのグリーン・ファイナンス・フレームワークに則り、持続可能な投資に充てることになるという。

PIFは循環型炭素経済のアプローチを通じ、カーボンニュートラルの実現を目指している。これはサウジアラビアが2020年のG20開催国となった際の最重要項目だった。

G20の首脳らは、自発的で、総合的で、調和が取れ、実利的なアプローチで温室効果ガスの排出を成し遂げつつ、経済成長を促すというコンセプトを支持した。

PIFは、世界的な投資大手、そして世界で最も影響力のあるインベスターとなり、未来の世界経済を形作る新たなセクターや機会の創出を可能にしつつ、サウジアラビアの経済変革の原動力となることをビジョンに掲げている。

その実現のため、持続可能なリターンの最大化を見据えて長期投資を積極的に行い、世界的な機会において選ばれる投資パートナーとなり、サウジ経済の経済発展と多様化を可能にする、というのがPIFのミッションだ。

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