
ロンドン:パレスチナ系アメリカ人の家族が、イスラエルに 5 ヶ月以上拘束されている 16 歳の少年の釈放を求めている、とガーディアン紙が報じた。
ムハンマド・ザヘル・イブラヒムさんは、2 月、15 歳のときに、占領下のヨルダン川西岸地区にある自宅にて、兵士たちに石を投げた容疑でイスラエルに拘束された。
目隠しされ、手錠をかけられた彼は、イスラエルのメギド刑務所に連行され、家族によると、裁判を待つ間、大幅に体重が減ったとのことだ。
家族は、ヨルダン川西岸地区のシルワドにある自宅と、フロリダ州パームベイの都市で暮らしている。
父親のザヘル・イブラヒムさんは、地元のマイク・ハリドポロス下院議員に、息子の釈放を支援するよう求める手紙を送った。
「メギド刑務所は残虐行為と苦痛で悪名高い」とザヘル・イブラヒムさんはハリドポロス議員に書簡で述べた。「この件に関して支援を要請する」
「イスラエル現地で可能な限りの努力を尽くしたが、フロリダ州の現地事務所の当局者に代わって連絡を取る以外の選択肢はない」
ハリドポロス氏の事務所は、国務省から「米国大使館は標準的な手続きに従っている」と通知を受けたとしている。
国務省の報道官は、「米国市民の安全とセキュリティ以上に優先事項はない」と述べた。
ムハンマド・イブラヒムさんの拘禁が最初に注目されたのは、彼のいとこであるサイフォラ・ムサレットさんが 7 月、ヨルダン川西岸地区でイスラエル人入植者に殺害されたとされる事件だった。
20 歳のムサレットさんも米国市民で、親戚を訪ねていたところ、殴打されて死亡した。
イスラエルの刑務所には、起訴も家族との連絡もできないまま、何百人ものパレスチナ人の子供たちが拘禁されている。
子どもを擁護する国際団体「ディフェンス・フォー・チルドレン・インターナショナル・パレスチナ」によると、今年3月時点でのその数は12~17歳で323人だった。
2005年から2010年にかけて、同年齢層のパレスチナ人子ども835人がイスラエル軍裁判所において石投げの罪で起訴された。無罪判決を受けたのは1人だけだった。
ヨルダン川西岸地区を拠点とするディフェンス・フォー・チルドレン・インターナショナル・パレスチナのアカウンタビリティ・プログラム・ディレクター、アイエド・アブ・エクタイシュ氏は、ガーディアン紙に対し、「イスラエルの刑務所に収監されているパレスチナ人の子供たちは、外界から完全に隔離されている。彼ら(イスラエル)は、あなたがアメリカ人であるか、ソマリア人であるか、あるいはどのような国籍であるかを一切認めない」と語った。
アブ・エクタイシュ氏は、2023年10月7日以降、イスラエルの刑務所におけるパレスチナ人の待遇が悪化していると述べ、次のように付け加えた:「現在は懲罰と刑罰が厳格化されている。刑務所内の生活状況を確認する際に問題が発生している。家族の存在は認められていない。弁護士の面会も厳しく制限されている。」
国務省の当局者は、イブラヒム一家に対しメールで、大使館職員が刑務所で彼を訪問したが、イスラエルが設定した接触制限により面会が制限されたと伝えた。
ある福祉検査では、彼が12キログラム体重が減っていたことが判明した。別の検査では、職員が彼が刑務所で感染した疥癬の治療を受けていると報告した。
国務省の報道官はガーディアン紙に対し、声明で「拘束されている米国市民が適切な医療や薬物療法にアクセスできるよう、領事支援を提供し、家族や関係者との連絡を調整する」と述べた。