
ドバイ:イランは火曜日、革命防衛隊のガセム・ソレイマニ司令官殺害に関し米国とイスラエルの諜報機関のスパイとして情報を提供していた罪で、イラン人が死刑を宣告されたことを明らかにした。判決と今年初めに起こったソレイマニ司令官殺害事件との関連性については否定した。
1月3日、イラクにおける米軍のドローン空爆により、革命防衛隊コッズ部隊の指導者であるソレイマニ司令官が殺害された。米政府はソレイマニ司令官を、イラン系民兵による対イラク駐留米軍攻撃の首謀者だとしていた。
「CIAとモサドのスパイの1人であるマハムード・ムサビ・マイドは死刑を宣告された...マイド死刑囚は殉教者ソレイマニ司令官の所在や移動についての情報を我が国の敵に渡した」 とイラン司法府のゴーラムホセイン・エスマイーリー報道官が記者会見で伝えた。会見はテレビで生中継された。
「マイド死刑囚はイラン軍、特に革命防衛隊に関する秘密軍事情報をイスラエルと米国の諜報機関に伝えた」とエスマイーリー報道官は述べた。
報道官によると、ムサビ・マイド氏に対する死刑判決は最高裁判所によって支持され、「マイド死刑囚は近く処刑されることになる」という。
その後、司法当局は声明の中で、ムサビ・マイド氏に対する有罪判決はイラクでのソレイマニ司令官殺害における「米政府のテロ行為」とは関係がないと述べた。
「このスパイ裁判に関する法的手続きはすべて...ソレイマニ司令官の殉教のずっと前に行われていた」と声明は述べ、ムサビ・マイド氏は2018年10月に逮捕されていたと付言した。
イラン政府は2019年夏に、米中央情報局(CIA)に雇われたスパイとして17人を逮捕、その一部に死刑が宣告されたとの発表を行っているが、それとムサビ・マイド氏に対する判決との関連性について、当局は明らかにしていない。
当局はまた、ムサビ・マイド氏に対する判決が、今年2月のイラン政府による、CIAのスパイとして雇われイラン政府の核開発計画に関する情報を伝えようとした男に死刑を宣告したという発表に関連しているかどうかについても明らかにしていない。
ソレイマニ司令官の殺害により、米イラン間の対立はピークに達した。イランは報復攻撃として、米軍が駐留していたイラク空軍基地にロケット弾を発射した。
その数時間後、警戒態勢にあったイラン軍が、テヘランから離陸したウクライナの旅客機を誤って撃墜した。
ロイター