
野党幹部、シリア投票の「茶番」を非難
アラブニュース
ジッダ:シリアの人々が日曜日の選挙で新しい議会に投票したことを、亡命した野党指導者たちは茶番であり見せかけの選挙だと非難した。
政権指導者バッシャール・アサドのバアス党とその同盟は、2011年に内戦が始まって以来3回目の投票で250議席のほぼ全てを獲得するだろう。何百万人ものシリア難民と野党が保有する地域の人々は投票しなかった。
今回の選挙は、経済の崩壊、国際経済制裁による機能不全、新型コロナウイルスのパンデミックの影響などを背景に行われた。
アサド一族が50年前に権力を掌握して以来、シリアでは本物の選挙が行われていないと、野党の高官ナスル・アル=ハリリ氏は述べている。
「選挙と呼ばれた全てのことが、権力を握るギャングに仕えるための法案を通すのに政権が使う偽の議会を形成するための、安全保障と軍事的支配の下での茶番劇でした……」と彼は述べている。
「今日になって変わったことは、シリア人の半数が逃げざるを得なくなったことだけです」
反政府デモに対する激しい弾圧で紛争が始まって以来、38万人以上が死亡し、数百万人が家を追われている。
野党のシリア国民連合は、今回の投票は「アサド政権による劇場型地選挙」だと述べた。もう一人の野党指導者であるオベイダ・ナハス氏は、選挙は50年前から続いている「あからさまな見せかけ」だと述べている。
「独裁と専制の時代の長さが、民衆の多数派の意見を反映しない状況を生み出している」「それは選挙の真の民主主義的な意味を空っぽにしてしまった」と彼は述べた。
当初4月に予定されていた選挙は、パンデミックのために2度延期された。1,600人以上の候補者がおり、その多くは著名な実業家だった。投票は過去2年間に野党勢力から奪還された政権下の地域や領土の7,000カ所以上の投票所で行われた。
ダマスカスの投票所では、有権者は生活費の上昇を心配しているという。
「生活状況の解決策を見つけなければいけません」と、衣料品店を経営するサメル・マフムードさんは語った。