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経済的に困窮しているパレスチナ人は、由緒あるイードの伝統を犠牲にせざるを得ない

30 Jul 2020
ガザ地区南部ハンユニスでイード・アル・アドハ(犠牲祭)を前に家畜市場でいけにえの動物を買うパレスチナ人(2020年7月29日撮影)。
ガザ地区南部ハンユニスでイード・アル・アドハ(犠牲祭)を前に家畜市場でいけにえの動物を買うパレスチナ人(2020年7月29日撮影)。
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Updated 30 Jul 2020
30 Jul 2020

ハゼム・バルーシャ

ガザ市:イード・アル・アドハの前夜、経済的に困窮しているSaeed Zeitawiさんは、この20年で初めて、イスラム教の祭日のためにいけにえの動物を買うことができなかったと嘆いた。

8人家族を養うパレスチナ人であるZeitawiさん(49)はアラブニュースに、今年のイードの祝日は祝うに値しないと語った。

「いけにえがなくては、イードをしても意味がありません。今年のイードの喜びはなくなりました。いけにえをささげることは祝祭の最も重要な儀式です。子供たちの心に喜びをもたらし、皆を幸せにします」と彼は述べた。

パレスチナの家畜市場では動物がいけにえとして売られているが、パレスチナ自治政府(PA)が直面している金融危機、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行による経済的低迷、そしてイスラエルによるガザ地区封鎖が続いていることが重なり、取引が激減している。

畜産業者は、市民に購入を促すため、いけにえの動物の段階的支払いに応じることを申し出ている。ヨルダン川西岸に住むZeitawiさんは、昨年は分割払いで支払ったが、今年のイードではその選択肢を選ぶ余裕さえないと述べた。

PAの職員としての彼の月給は半分以下になり、支給日も不規則になった。「私たちが受け取る給料は、かろうじて基本的な生活ができるくらいです」と彼は付け加えた。

Zeitawiさんの状況は、200万人が住むガザ地区全体に反映されている。Abed Rabbo Odwanさんは昨年、子牛を分割払いで共同購入した5人の友人と一緒にそれを買った。

Odwanさん(45)は、経済状態が今より良かった過去数年間はいけにえとして子羊を買っていたが、今は共同の子牛でさえも「もはや選択肢ではありません」と彼は述べた。

Odwanさんは学校長であるが、何年も給与の総額の4割しか受け取っていない。9人家族を養っており、そのうち4人が大学生で、彼らの基本的ニーズを満たすのがやっとだ、と付け加えた。イードのために動物をいけにえとしてささげることは、もはや彼には許されない贅沢になっていた。

家族がガザ最大規模の畜産農場を所有するAbdel Aziz Afanaさんはアラブニュースに、イードの季節的営業はここ数年で「最悪」だと話した。

「(イスラエルによる)封鎖が行われて以来、状況は悪化し続けていて、今シーズンはパンデミックと給与危機によって悪くなっています。大多数の人々は財政的に影響を受けています」と彼は話した。

公式推定値によると、ガザ地区の人口の約53%が貧困状態にある。

ヨルダン川西岸地区の畜産業者Issam Asidaさんは、家畜の供給が需要を上回っていた今季、いけにえの家畜市場の取引が急減したと述べた。

価格は、昨年以下とまではいかなくても、同じにもかかわらず、売上高はこれまでのところ、2019年の水準の2割にも達していない、とAsidaさんはアラブニュースに語った。

非公式推定値によると、パレスチナ人は年間約10万頭の羊と子牛をいけにえにささげている。

ガザ・アル=アズハル大学のSamir Abu Mudalleh教授(経済学)によると、大半のパレスチナ人は厳しい経済的圧力を受けており、賃金の引き下げにより、労働者の購買力は大幅に低下した。

「経済部門の多くが危機的状況にあり、このまま状況が悪化し続けると、危機によって生活のあらゆる面が影響を受け、かつてないほどに崩壊する可能性があります」

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