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アラブ首長国連邦、アラブ諸国で最初の原子力発電所を始動

01 Aug 2020
バラカ原子力発電所。(Twitter / HH ShkMohd)
バラカ原子力発電所。(Twitter / HH ShkMohd)
アラブ首長国連邦は繰り返し、核開発を進めるのは、「平和的な目的」のみのためであり、安全に対する懸念を払拭するように努めている。(Twitter/HH ShkMohd)
アラブ首長国連邦は繰り返し、核開発を進めるのは、「平和的な目的」のみのためであり、安全に対する懸念を払拭するように努めている。(Twitter/HH ShkMohd)
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Updated 02 Aug 2020
01 Aug 2020

ドバイ:石油が豊富にあるアラブ首長国連邦だが、8月1日、アラブ諸国初の原子力発電所、バラカ原子力発電所が同国で稼働し始めたことを公表した。

イスラム教の祝日であるイード・アル=アドハー同日の発表は、アラブ首長国連邦によるアラブ世界初の火星探査機の打ち上げの直後であったこともあり、熱狂的に迎えられた。

「アラブ首長国連邦初の原子炉、バラカ原子力発電所が最初の臨界を達成し、稼働に成功した」と同国の国際原子力機関の代表であるハマド・アルカビ氏はツイートした。

「国家に新しい形のクリーンエネルギーを提供するというビジョンが設定された同国にとって、まさに歴史的な第一歩になった」と、彼は成功を祝って腕を上げて喜ぶ技術者の写真とともに英語でツイートしている。

アラブ首長国連邦の首相であり、ドバイ首長国首長であるシェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム氏は、バラカでの作業において、「核燃料パッケージの搭載、包括的なテストの実施、および操業の成功」したとツイートした。

「エネルギー部門でこの歴史的な成果を実現し、持続可能な開発のロードマップでこの業績を達成したことを祝福したい」とシェイク・モハメッドは述べている。

規制当局がバラカ原子力発電所の4つの原子炉の最初の原子炉に青信号を出した後の2月に、アラブ首長国連邦は原子炉に燃料棒の装填を開始し、商業運転への道を開いている。

アブダビの西の湾岸にある原子力発電所は、2017年後半には営業運転を開始する予定だったが、当局によると安全性と規制要件の数々の問題に直面して遅延を繰り返していた。

当時Nawah Energy Companyは、1号機は稼働開始手続きにつながる「一連のテスト」の終了後に営業運転を開始すると語っていた。

稼働開始手続きの中で、原子炉は送電網とつながれ、そうして初めて発電が開始されることになっていた。

首長国連邦通信社(WAM)は、バラカの原子炉の1つが営業運転を開始することは、「アラブ首長国連邦の平和核エネルギープログラムの実施における、これまでで最も歴史的な偉業であり、少なくとも今後60年間、国のためにクリーンな電力を発電するプロセスの一環である」と伝えている。

付け加えて、原子炉の1号機が始動したということは、原子炉が初めて安全に熱を生みだし、それが蒸気の生成に使われ、発電用のタービンが回わされたことを意味すると伝えている。

原子炉1号機は、多数の安全テストが実施されると、アラブ首長国連邦の送電網に接続する準備が整い、クリーンエネルギーの最初のメガワットが家庭や企業に届けられることとなる。

エミレーツ原子力公社(ENEC)のCEOであるモハメド・イブラヒム・アル・ハマディは、「今日はアラブ首長国連邦にとって本当に歴史的な瞬間です。 これは、10年以上にわたるビジョン、戦略的計画、および堅牢なプログラム管理の集大成です」と述べた。

「私たちは現在、国の電力需要の最大4分の1を、安全で信頼性が高く、排出ガスのない電力で賄い、将来の成長を促進するという目標達成に一歩近づいたのです」

アラブ首長国連邦は大量の石油とガスの埋蔵量を誇るが、1,000万人の電力需要旺盛な人口を抱えるため、太陽エネルギーを含むクリーンな代替エネルギー源の開発に莫大な投資を行ってきた。

アラビア語で「祝福」を意味するバラカの原子力発電所はアラブ地域で最初の営業運転を開始した原子炉となる。世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアも、最大16基の原子炉を建設する計画を立てているが、プロジェクトはまだ1つも実現していない。

バラカの原子力発電所は、韓国電力公社が率いるコンソーシアムによって約244億ドルの費用で建設された。

フル稼働に移行すると、4つの原子炉で、合計5,600メガワットの電力を生成する能力があり、これは国家ニーズの約25%にあたる。他の3つの原子炉も着々と稼働準備を始めている。

競争力のある価格の電力を発電するだけでなく、アラブ首長国連邦は、原子力発電所が観光業、銀行業、およびサービス業のハブとしての成功を後押しし、地域の主要産業国としての地位を高めることを期待している。

OPECカルテルで4番目に大きい原油生産国であるアラブ首長国連邦は、石油で築かれ、そして最近発見された巨大なガス田を抱えている。

そればかりか、2050年までには国家の電力需要の半分を賄うのに十分な再生可能エネルギーを開発するために数十億ドルを費やしている。

「これは、国のエネルギー源を多様化することで化石燃料への依存度を減らし、また同時に科学技術の地域のリーダーとしてのイメージを広げようとするアラブ首長国連邦が積極的に進めている政策です」と湾岸地域のアナリストはAFPに語った。

7月20日、火星への最初のアラブ宇宙ミッションである「ホープ」と名付けられた無人探査機が、赤い惑星の大気についての詳細を明らかにする使命を担って日本から打ち上げられている。

湾を挟んでイランに面した海岸沿いに建てられたバラカ原子力発電所は、サウジアラビアの国境からもわずか50キロ(30マイル)のところにあるが、アラブ首長国連邦の首都アブダビよりもカタールの首都ドーハにより近い。

テヘランの核計画をめぐってイランと米国の間の激しい対立が続く中、アラブ首長国連邦は、ウラン濃縮計画や核再処理技術を開発しないと述べている。

2017年6月以来サウジアラビア、アラブ首長国連邦などの国々からボイコットの標的にされているカタールは、昨年、バラカ原子力発電所が「地域の平和と環境への非常に大きな脅威」をもたらすと語っている。

アラブ首長国連邦は繰り返し、核開発を進めるのは、「平和的な目的」のみのためであり、安全に対する懸念を払拭するように努めている。

同国は、これまでに40以上の国際的機関の点検を受け、査察団を喜んて受入れてきた。

–AFP /アラブニュース

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