
ナジア・フサリ
ベイルート:レバノンはCOVID-19の感染急増に襲われたイードの祝日を耐え忍んでいる。同国では土曜、過去最高となる224人の新たなコロナウィルス感染者が確認された。
この新たな感染確認により、レバノンの感染者数の合計は4,555人に達した。死亡者数も2人増え、59人になった。
パンデミックの影響を受け犠牲となったものの1つが、レバノン軍の75周年を祝う式典だった。
同軍に式典の計画縮小を余儀なくさせたウィルスの大流行を封じ込めるための新たな努力として、先週木曜には全面的なロックダウンが課されていた。
式典は過去数年間と比べてわずかな数のファンファーレで祝われ、パレードや卒業式を含む伝統的な祝賀行事は中止された。
その代わりに、ミシェル・アウン大統領がテレビ演説を行い、軍参謀長のジョセフ・アウンが率いる代表団を迎え入れた。
大統領は軍に対し、「降伏は許されない」と話した。「私は軍にいる間に、地雷原を歩いて負傷者を救助する方法を学んだ。そして今日、負傷者はこの国自身である」
アウンは演説を利用し、過去数十年で最悪のレバノン経済の危機に対処するための改革に反対する人たちを非難した。
「実施されようとしている改革は、国家財政の本当の状態が把握でき、適切な解決策を見つけて腐敗を告訴するために疑わしいファイルを入手するまで、止まることはない」と、彼は述べた。
大統領は、レバノン国民の信頼を取り戻す努力において、腐敗防止キャンペーンが全ての政府部門に拡大されるだろうと述べた。
彼は、「言葉での勝利を得るため全ての救済の試みを攻撃している人々、特に危機の最中に責任から逃げ出した人々」を非難した。
またアウンは軍に対し、「国連決議1701に従いながら、イスラエルの武力侵略からレバノンの主権を守る」ように求め、「我々は自分自身、領土、領海、そして主権を守らなければならず、自己満足など存在しない」と指摘した。
軍司令官は大統領に対し、「昨年10月に抗議運動が始まり、それに続いて経済危機とパンデミックが起こって以来、レバノン軍は安全と安定を維持するためのあらゆる努力を行ってきた」と話した。
軍は「国の安全と安心のための中心的な基盤となる保証人であり続ける」だろうと、彼は述べた。
軍記念日の前夜、シリアとの国境に位置する北部のワディカレド地区で起こったレバノンの部隊と村民たちの間の衝突により、1人が死亡し、兵士数人が負傷した。
この衝突は、シリアからレバノンへ羊を密輸した疑いで、軍が村民を逮捕したことを受けて起こった。
兵士は抗議者たちと衝突し、道を塞いだ住民に向けてゴム弾を発射した。