
ジッダ:イラン外務省は木曜日、イランが今週領海に侵入したアラブ首長国連邦登録の船舶を拿捕したと発表し、アラブ首長国連邦の沿岸警備隊が同日イラン人漁師2人を殺害したと付け加えた。
イラン国営テレビは同省の声明を引用し、UAEの船舶がイランの沿岸警備隊により拿捕され、乗組員がイラン海域での違法航海により拘束されたと伝えた。
同局は、アラブ首長国連邦の警備隊員が同日にイラン人漁師2人を射殺し、ボートを押収したと付け加えた。また、アラブ首長国連邦は事件について謝罪したと伝えた。
アラブ首長国連邦外務省は、ロイターからの問い合わせに対してコメントを拒否した。イランの声明では、イランは拘束された船と漁師の釈放を要求するために事件後テヘランでアラブ首長国連邦の代理公使を召喚したと伝えられた。
「イランの努力の結果、アラブ首長国連邦当局は…水曜日のメモで、事件に対する深い遺憾の意を表明し、引き起こされたすべての損害を補償する準備ができていると発表した」と、声明は伝えた。
また声明は、イラン船舶と乗組員が釈放され、遺体を移送するための法的手続きが進行中であると述べた。
アラブ首長国連邦の国営通信社WAMは月曜日、同区の沿岸警備隊がブ・ヌエア島北西の領海に侵入した8隻の漁船の制止を試みたと報じた。死傷者や船舶の拿捕についての言及はなかった。
一方、トランプ大統領は米国がイランに対するすべての国連制裁の再発動を要求すると発表した。
「2年前、私はオバマ・バイデン外交政策の失敗の産物であった悲惨なイラン核合意から米国を撤退させた。何も得られず、短期的な合意のために大量の金額を払ったという点で、今まで見たこともないような失敗だ」とトランプは言った。トランプ政権下ではイランは決して核兵器を持つことにはならないと、大統領は約束した。
「もし私が選挙に勝ったら、イランは最初の1カ月以内にすぐに取引を求めてくるだろう。非常にうまくいっていないからだ」とトランプは述べ、制裁がイランの経済を損ない、過激派グループを支援するために使用できる資金が制限されていると付け加えた。
トランプは、マイク・ポンペオ国務長官がアメリカの制裁再発動の要求を提示するためにニューヨークに行くと述べ、イランが2015年の核合意に重大な違反があると非難した。
ハーバード大学で教育を受けたイラン系アメリカ人政治学者のマジッド・ラフィザデ博士はアラブ・ニュースに対し、先週国連安全保障理事会で10月に期限が切れる対イランの13年間の武器禁輸措置を延長する提案が否決されたことで、イランの指導者たちは米国、同盟国、地域の大国に対して大いなる政治的勝利を収めたと考えていると語った。
「世界最大のテロ支援国家に対する武器禁輸措置の解除は、イラン政権が軍事的冒険主義を進め、高度な兵器でテロと民兵組織を武装させることをさらに助けるだろう。これは地域と世界の安定に対する危険な脅威であり、地域の軍拡競争を引き起こす可能性が高い」と博士は付け加えた。
一方、イラン国営テレビは、同国が1月の米国の攻撃によりバグダッドの国際空港の外で殺害されたイランのカッセム・ソレイマニ将軍とイラク民兵指導者アブ・マフディ・アル=ムハンディスにちなんで命名された新しいミサイル2発を発表したと報じた。