
アラブニュースジャパン
東京:国際的に有名な作家でノーベル賞受賞者であるオルハン・パムク氏が先日、日本の新聞のインタビューでトルコ政府がアヤソフィアをモスク化することを決定したことを批判し、メディアもトルコ国民も政府に異議を申し立てることはできないと語った。
「トルコに言論の自由はない」とパムク氏は日本の読売新聞の記者に対し語った。
「国民もメディアも権威主義的な政府に異議を申し立てることはできない」とパムク氏は付け加えた。
レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の政権は政府に批判的なメディアの事業廃止を強制している。パムク氏によると、現在は権力が一極に集中しており、国会も裁判所も独立性を失っているという。
7月のエルドアン大統領の命令を受けて、アヤソフィアは博物館からモスクへと戻された。アヤソフィアは複数の起源を持っているため、長い間世俗主義の象徴としての役割を果たしてきた。
元々はギリシャ正教の大聖堂であったアヤソフィアは1400年代にモスクとなり、1930年代にトルコ共和国の建国者であるケマル・アタテュルク初代大統領によって博物館に転換された。
「アタテュルクは世界と西洋に向けて『我々は寛容である。我々は世俗的である。宗教だけが我々のイデオロギーではない』ということを示した」と、パムク氏は日本紙のインタビューで語った。「彼はアヤソフィアを博物館にすることでそれをやってのけた」。
パムク氏はアヤソフィアのモスク化に反対していると語り、トルコは「イスラム教徒の世俗国家」であることを強調した。
また同氏は国の現状に対して警鐘を鳴らし、「街は政権を支持する新聞やポスターで彩られている。SNSの監視も強化されるだろう。トルコは極めて権威主義的で支配的な国のように見られるだろう」と語った。
パムク氏はトルコのベストセラー作家であり続けており、著書は約60か国語に翻訳されている。また同氏は長い間、言論の自由と報道の自由のために戦っている。