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東地中海でギリシャに対し新たな脅威を示すエルドアン大統領

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は土曜日、紛争中の東地中海領域問題に関する協議に貢献するか、さもなければその結果に直面するとギリシャに対し警告を発した。(AP /ファイル写真)
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は土曜日、紛争中の東地中海領域問題に関する協議に貢献するか、さもなければその結果に直面するとギリシャに対し警告を発した。(AP /ファイル写真)
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06 Sep 2020 09:09:54 GMT9
06 Sep 2020 09:09:54 GMT9
  • 「トルコ国民はどんな可能性と結果に対しても備えがある」とエルドアン大統領は述べた
  • NATO同盟国である2国は、数週間、東地中海で緊張した膠着状態に拘束されている

メネクセ・トキャイ

アンカラ:石油とガスの権利をめぐる緊張のさなか、トルコ軍が東地中海で軍事演習実施の準備をし、土曜日にトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はギリシャに対し新たな脅威を示した。

トルコが先月、キプロス島とギリシャのカステリゾ島とクレタ島間の海域を争うために調査船と軍艦の護衛を配備して以来、両国間の紛争が激化した。ギリシャとキプロスは、この地域を自分たちの排他的経済圏と主張している。

「トルコには、非倫理的地図や文書を破棄する政治的、経済的、軍事的能力があることを理解するだろう」とエルドアン大統領は土曜日に述べた。「政治と外交の言葉を理解するか、さもなければ苦い経験から現場で理解するだろう。トルコとトルコ国民はどんな可能性と結果にも備えがある。」

トルコのみが国家承認する北キプロスの独立共和国で、日曜日、トルコ軍が5日間の軍事演習を開始する。

NATOは先週、ギリシャとトルコの指導者達が海軍間の事故を回避するため実務協議への参加に同意したが、ギリシャは後に協議に同意しないと述べた。

専門家はアラブニュースに、この危機は1974年、1987年、1996年のトルコとギリシャ間の紛争を反映していると語った。イスラエルの国家安全保障研究所の上級研究員であるガリア・リンデンシュトラウス氏は、「エスカレートする可能性が確かにあるが、この2国には暴挙のレベルを制限したという記録もある」と述べた。

「ギリシャ側は依然としてこれまでの立場を維持し、トルコは法的紛争よりも大きな議題としてこの危機を利用しているようだ」と語った。

トルコ・ギリシャ関係の専門家ポール・アントノプロス氏は、ギリシャとトルコ間の実務協議は、条件不一致により結果が出る可能性は低いと述べた。

「トルコは船隊を港に戻すことを拒否するだけでなく、実際にギリシャに対する戦争と侵略のレトリックを強めたので、このような状況下では議論は起こらない」と氏は述べた。アントノプロス氏は、東地中海だけでなく、シリア、イラク、リビアでのトルコの最近の動向は、新オスマン主義への過激主義者の後押しにより動機付けられたと考えている。

「トルコの軍事介入はすべてが元オスマン帝国の領土に限らず、エネルギーが豊富な国々でも行われたのは当然のことである」と氏は述べた。

「国内の人口増加と経済発展を支えるために、エネルギー備蓄とその流動を制御したいというトルコ軍の拡大に目を向けると、ギリシャとの問題解決のための対話は有益ではないだろう。」

東地中海はまた、アラブ首長国連邦外相ザイード・ビン・スルターン・アール・ナヒヤーン氏とエジプト外相サーメハ・シュクリ氏との会談の主題でもあった。

国境に向かい戦車が移動

一方、トルコのメディアは、戦車がギリシャとの国境に向かい移動していると報じた。ジュムフリエト紙によると、戦車40台がシリア国境からトルコ北西部のエディルネまで輸送されており、トラックに積載された装甲車両の写真が掲載された。

軍当局者が政府規制に沿い匿名で語ったところによると、この配備は軍の定期的な動きであり、ギリシャとの緊張とは無関係であるという。

大統領のコメントは、NATOがギリシャとトルコ軍の将校が武力紛争および事故のリスクを減らすために実務協議を開始すると述べた後に発された。.

NATO同盟国であるこの2国は、東地中海での緊張状態に数週間拘束されてきた。トルコは、ギリシャが自国の大陸棚と主張する区域でエネルギー備蓄のための海底調査を行っている。

トルコは、そこを調査するあらゆる権利が自国にあり、ギリシャを不公平な割合で海洋資源を奪取しようとしたと非難している。

ギリシャとトルコの戦闘機パイロット間の模擬空中戦はエーゲ海と地中海東部で増加した。トルコとギリシャのフリゲート艦が先月衝突し、トルコのフリゲート艦に軽微な損傷を与えたが、負傷者はいないと伝えられている。

エルドアン大統領は、トルコは公正な合意に至る意欲を繰り返し表明したと述べた。

「我々の言葉に嘘偽りはない」と氏は述べた。「問題は、相手側が我々の権利を無視し、上に立とうとすることだ」

トルコは東地中海で広範な敵に直面している。フランス、イタリア、アラブ首長国連邦はすべて、最近数週間でギリシャおよびキプロスとの戦争ゲームに加わるために軍隊を送った。エジプトは、ギリシャと地中海でのエネルギー調査契約を締結した。

ギリシャとキプロスを加盟国と見なす欧州連合も、トルコのその「違法」行為に対して制裁の可能性があると迫っている。

今週、米国は民族的に分裂したキプロスに対する33年の武器禁輸の緩和を発表した。

キプロス島は1974年にトルコがギリシャとの連合支持者によるクーデターに続き侵略した際に分裂した。トルコは、トルコ系キプロス人の独立宣言を承認した唯一の国であり、キプロス北部に35,000人以上の軍隊を維持している。

最近の危機は、トルコ・ギリシャ関係において数十年で最も深刻である。近隣諸国は、エーゲ海の海洋資源を巡ってなど、1970年代半ばから3回戦争の瀬戸際に達した。

先に、トルコは日曜日から9月10日までキプロス北部軍との合同軍事演習を発表した。航空、陸上、海上訓練は毎年開催されている。

(AP)

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