



ダマスカス: 内戦で疲弊したシリアの政府支配地域で、消防隊と軍のヘリコプターが7日連続で森林火災の消火活動にあたっていると9月9日国営メディアが報じた。
国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、シリア政府を支援するイランが9日に水40トンを積んだ消防飛行機を派遣し、シリア北西部のラタキア県と中央部のハマー県の丘陵地帯で起きた森林火災の消火活動を支援したという。
SANAは森林に立ち込める煙と焼け焦げた森林の様子を撮影した動画を繰り返し公開している。
森林庁職員のハッサン・フェアズ氏はAFPに対し「多くの火災は消火が完了し、封じ込められたものもありますが、ラタキア県の一部ではいまだに猛威を振るっています」と語った。
農業省によると、急傾斜地で火災が発生したため消防車の現場到着が遅れたという。
火災の全体的な規模を示す直近のデータは見つからなかった。
しかし、ハマー県のムハンマド・アルハゾウリ知事は、今回の火災により同県だけで8㎢の農地が被害に遭ったと語った。
シリアでは夏になると偶発的に森林火災が発生することはあり、内戦とは無関係の場合が多い。しかし住民によると今年の森林火災は例年より深刻だという。
シリア内戦により、38万人以上が死亡し、数百万人が難民となり、経済は大打撃を受けている。
AFP通信