
アンマン:ヨルダンのアブドゥラ国王は、土曜日にオマル・アル・ラッザズ首相の辞任を受理したが、11月10日の議会選挙を監視すべく、後任を指名するまで暫定的に首相として留まるよう要請した。国営メディアが伝えた。
国王は先週日曜に、4年の任期を満了した議会を解散した。憲法は、議会解散後1週間以内の政府退陣を定めている。
新政府は、11月の議会選挙の開催準備を進めることになる。ヨルダンではこの1カ月、新型コロナウイルスの急速な感染拡大に取り組んでいるが、旧政府はこれについて批判を受けていた。
アブドゥラ国王は、ヨルダンの巨額な公的債務を減らすべく国際通貨基金(IMF)が要求する増税を巡って発生した、近年にない大規模な抗議運動を鎮めるために、2018年夏にオマル・アル・ラッザズ首相を任命した。
国王は大規模な刷新を希望しており、コロナ禍で悪化した経済的苦難や非常事態法で市民活動や政治活動が制限されたこと等による国民の閉塞感を、新たな議会が緩和するよう望んでいる。
ヨルダン経済はここ何年かで最悪の危機に見舞われており、コロナ禍で失業率や貧困状況も悪化し、今年は6%の経済収縮が予測されている。
ロイター