
ベルリン:ドイツ政府は13日、エネルギー利権と海事権をめぐってトルコとギリシャが対立している地域に調査船を再派遣するというトルコ政府の決定を受け、同国に対し地中海での「緊張緩和と挑発的行動のサイクル」を終わらせるよう求めた。
ドイツのハイコ・マース外相は、キプロスとギリシャへの訪問に先立ち、「領有権をめぐって対立している東地中海海域でトルコが新たなガス資源探査を行うならば、対立のエスカレートを防ぐ努力に大きなマイナスとなるでしょう」と述べている。
「トルコ政府は、交渉による解決を望むなら緊張緩和と挑発的行動のサイクルを終わらせなければならないのです」と、マース外相は語った。ドイツは現在、欧州連合(EU)の議長国を務めている。
トルコ政府は12日、資源開発のための調査船「オルチ・レイス」を東地中海東岸に再派遣すると発表し、近隣諸国との緊張が高まっている。
この調査船による今年8月の石油とガスの鉱床探査は外交的な緊張と対立国の海軍演習を引き起こし、トルコは先月、同船を帰還させていた。
マース外相は、EUのパートナーであるギリシャとキプロスはドイツとの「完全な連帯」を保っていると強調し、トルコに対してはギリシャとの対話を「一方的な措置」により妨げることがないよう留意を促した、と述べた。
今週15日から始まるEUサミットで、このエスカレートする状況について話し合いが持たれる可能性もある。
AFP