
パリ:10月15日(木)、フランスとドイツはトルコが東地中海における行動によって引き続き欧州連合を挑発していることを非難し、今後1週間以内にトルコ側の立場を明らかにするよう通告した。
ギリシャとキプロスとの間で争議の的となっている海域でトルコが天然ガスの探索を行うのをやめさせるため、10月2日にEUサミットが開催されたが、そこでの取り決めにもかかわらず、10月14日(水)、トルコは探査船の操業を再開すると発表した。
トルコは先月、EUサミットの直前に探査船を撤退させた。そのサミットでは経済制裁が検討されたのだが、トルコは10月12日(月)に再び船を配備した。
欧州連合は12月のEUサミットでトルコへの制裁の可能性を見直すと言っている。
「トルコが永続的に挑発的活動を続けるつもりなのは明らかであり、それは許容できるものではない」とフランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外相が、ドイツとポーランドの外相と並んで記者会見で語った。
ドリアン外相によると、あとはトルコ政府次第だが、トルコが話し合いに応じないようなら力関係の均衡を変更する用意があると述べた。
ドイツのハイコ・マース外相は、トルコが再び探査船を地中海に送り込んできたことは「承認できるものではない」と述べた。
欧州連合が制裁を科す可能性について尋ねられると、欧州連合としては1週間待った上で対応の仕方について決定するとマース外相は言った。
「予定していた話し合いがこれまで二度行われずに終わった。いつになったら話し合いが持てるのか我々にはわからない」とマース外相は言う。「向こう1週間で何らかの進展があるかどうか待ってみる必要がある。そのあとで欧州連合としてどういう対応に出る必要があるかを決めるつもりだ」
ドリアン外相は、トルコがナゴルノ・カラバフ紛争でアルメニア人と対抗するアゼルバイジャンの支持にまわっていることを非難した。
「この問題において軍事的勝利はありえず、何としてでも停戦されなければならない」とドリアン外相は言う。「現在、停戦を求めていない唯一の国がトルコであり、それによって大きなダメージが生まれる」
ロイター