
Daoud Kuttab
アンマン:パレスチナの交渉責任者サエブ・アリカット氏は18日、COVID-19感染症が突然悪化したため、救急車で西エルサレムの病院に緊急搬送された。
PLO執行委員会事務局長のアリカット氏 (65) は現在、ハダッサ・アインケレム病院のコロナウイルス集中治療室で治療を受けている。病状は深刻だが安定しているという。
「到着したときには重体で、援助と高用量の酸素が必要だった」と同病院は発表した。
初めに、アリカット氏は、占領されているヨルダン川西岸のエリコのKhadiwey地区にある自宅からイスラエルの救急車に担架で運ばれた。息子のアリさん、娘のダラルさんとサラムさんが病院まで付き添った。サラムさんは医師だ。
「ありがたいことに、父の健康状態は安定しています。父は肺移植患者のための特別な医療を必要としています。あなたの祈りに感謝します。神が私たち全員を守ってくださいますように」とダラル氏は後でTwitterに投稿した。
アリカット氏は2017年に米国の病院で肺移植手術を受けた。家族や友人は、その手術による免疫能の低下を心配していた。10日前にはコロナウイルスの検査で陽性だった。
イスラエルに住む、弁護士で政治アナリストのArsen Ostrovsky氏はアリカット氏を偽善だと非難した。パレスチナ自治政府が一般のパレスチナ人に治療を受けさせない一方でアリカット氏はイスラエルの病院で治療を受けているからだ。
パレスチナ高官らはこの批判を侮辱的で不当だとしてはねつけた。「ハーグ条約やジュネーブ条約をはじめとする国際法は占領者に、支配下に置かれた人々に医療支援を行うよう要求しています」と一人は述べた。
アリカット氏は、特に国際的に、数十年にわたって最も注目を集めてきたパレスチナの指導者の一人だ。パレスチナのマフムード・アッバス議長の最高の相談役の一人であり、ヤセル・アラファト氏の下でも最高の地位に就いていた。