
ドバイ:アラブ首長国連邦(UAE)は10月19日(月)、代表団による初めてのイスラエル公式訪問に先立って、先月ワシントンDCで調印された和平合意を承認し、イスラエルとの完全外交関係を確立した。
UAEとバーレーンは9月にイスラエルと公式に国交を樹立する合意に調印し、過去四分の一世紀において初めてイスラエルと和平協定を結んだアラブ国家となった。この合意は共通する対イラン脅威を通して一段と強固なものとなる。
「UAE とイスラエルは、イラン政権、その代行者、その他の過激派グループからの悪意に満ちた脅威に対し、共に立ち向かう準備が強化される」と米国のスティーブン・ムニューシン財務長官がUAEの首都アブダビで述べた。
10月19日(月)にイスラエル代表団の参加をもって開催された第1回アブラハム合意ビジネスサミットでのムニューシン財務長官による発言がテレビ放送された。
ムニューシン財務長官と他の米国政府高官らは、20日(火)にUAE の政府代表団を伴ってイスラエルへ向かう。彼はバーレーンからアブダビへ到着し、バーレーンでは米国政府高官らがイスラエル代表団と共にマナマへ行って新たに合意された国交関係を正式に確立する公式声明に調印した。
UAE内閣による声明には、アブラハム合意は「中東地域の人々の大望を実現し、繁栄と発展への努力を助長させる平和と安定へ道であり、それによって特に経済・文化・知識の絆が深められていくことになる」と謳われている。
イスラエルは先週、内閣の投票と国会の投票を経てこの協定を批准している。
イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相は、19日(月)に国会でのスピーチで、この歴史的協定が両国民の間に経済的平和を始めとする真の平和をもたらすだろうと語った。
「とりわけコロナウィルスのパンデミックの中にあって、このことは非常に重要だ。平和的な投資活動によって我が国の経済が強化され、イスラエル市民に今まで以上の恩恵をもたらすことができるようになる」とネタニヤフ首相は言った。
イスラエルとUAEは8月中旬に国交正常化を発表して以来、すでに複数の商業上の取引に調印している。
イスラエル運輸省によると、20日(火)には週28便の旅客機をテルアビブのベングリオン空港−ドバイ−アブダビ間で運行を開始する協定が調印されることになっているという。
19日(月)に両国は、それぞれの国へ投資をもたらす投資家たちにインセンティブと保護を提供するという内容の二国間合意を締結した。
ロイター