• 国連報告書は、法執行活動における軍事的武器や手段の使用の即時停止を要求

ジュネーブ：国連は28日、占領下のヨルダン川西岸地区における人権状況が急速に悪化しているとし、イスラエルに対し、パレスチナ人に対する「違法な殺害の終結」を求めた。

28日に発表された報告書の中で国連は、法執行活動における軍事的武器や手段の使用の即時停止、パレスチナ人の恣意的な拘束や虐待の停止、差別的な移動制限の解除を要求した。

「法執行のコンテキストにおける軍事戦術や武器の使用、不必要または不均衡な武力の行使、パレスチナ人に影響を及ぼす広範で恣意的、差別的な移動制限の実施は、極めて問題である」と、国連人権高等弁務官のフォルカー・ターク氏は声明で述べた。

「暴力と弾圧の激しさは、この数年間見られなかったものだ」

報告書は、10月7日以降の占領下のヨルダン川西岸地区および併合された東エルサレムの人権状況の調査結果に言及した。

10月7日にハマスがイスラエル南部を攻撃したことで、前例のない規模の凄惨なガザ戦争が勃発した。イスラエルのデータをもとにしたAFPの集計によると、同日、民間人を中心に約1140人が死亡した。

イスラエル当局によれば、この国史上最悪の攻撃でハマスは250人の人質を連れ去り、そのうち129人はガザ内に拘束されているという。

イスラエルは大規模な空爆と包囲を実施、それに続く地上侵攻を開始した。ハマスが運営するガザの保健省によれば、これらの軍事作戦によって、女性と子どもを中心に少なくとも2万1110人が死亡したという。

報告書の洞察

報告書は、10月7日から11月20日までの期間を詳細に調査し、空爆の急増と難民キャンプやその他の人口密集地域への侵攻を記録した。これらの行為は、民間インフラに「死者、負傷者、甚大な被害」をもたらした。

10月7日以降の数週間で、報告書は「入植者による攻撃の急増」を記録した。これには「銃撃、住居や車両への放火、樹木の伐採」が含まれる。

ターク氏はイスラエルに対し、「パレスチナ住民に対する入植者の暴力を終結させ、入植者およびイスラエルの治安部隊によるすべての暴力事件を調査し、いかなる形態の強制移住からもパレスチナ人コミュニティを効果的に保護し、武装入植者の度重なる攻撃によって避難した牧畜コミュニティが自分たちの土地に戻れるようにすること」を求めた。

国連人権事務所は、10月7日から12月27日までに、占領下のヨルダン川西岸地区および併合された東エルサレムで300人のパレスチナ人の死亡を確認したと発表した。死者の中には79人の子供が含まれている。

300人の死者のうち、イスラエル治安部隊が少なくとも291人のパレスチナ人を殺害し、入植者が8人を殺害したという。

同人権事務所は、2023年は10月7日以前の時点ですでに200人のパレスチナ人が同地域で殺害されていたと伝え、これは国連が2005年に記録を取り始めて以来、10カ月間という期間の中で最も多い死者数であると述べた。

ターク氏はイスラエルに対し、彼の事務所との面談を認めるよう強く求め、10月7日の攻撃についても同様に報告する用意があると付け加えた。

AFP