


ベイルート:3度首相に就任したことがあるサード・ハリーリー氏は10月22日、4度目の首相職に指名され、早速フランスが支持する改革計画に全力で取り組む実務家の内閣を組閣すると約束した。
「フランスのイニシアチブロードマップに盛り込まれている経済・財政・行政改革の使命を受けて、無党派の専門家たちで構成された内閣を組閣する」つもりだ、とハリーリー氏は述べた。
「時間は残り少なくなっており、これは我が国にもたらされたたった1つの最後のチャンスなので、私は早速組閣に取り組むつもりです」と、同氏は付け加えた。
大半の政党ブロックがハリーリー氏の首相指名を支持した後、ミシェル・アウン大統領はレバノンを危機から救い出すための新内閣を組閣するために、ハリーリー氏を指名した。
レバノンで以前3度政権を率いたことがあるハリーリー氏は、政治エリート階級に対するかつてない抗議の圧力で、ほぼ3年前に辞任した。
「大統領は議員を招集し…サード・アル・ディーン・アル・ハリーリー氏に政府の樹立を託しました」と、大統領報道官は述べた。
65人の議員が過半数でハリーリー氏を支持し、53人が棄権をした。
レバノンはこの数十年、最悪の経済危機に対処しており、8月に200人以上を死亡させ、ベイルートの大部分を破壊した壊滅的な湾港地区の爆発の動揺がまだ続いている。
アウン大統領は21日、1年間で3人目となるこの新しい大統領は、改革の陣頭指揮を執り、腐敗と闘わなければならないと注意を促した。
比較的知名度のなかった外交官、ムスタファ・アディブ氏は、致命的な湾港地区の爆発の影響で、前任者のハッサン・ディアブ元首相の辞任を受けて、8月下旬に首相指名された。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領が、史上最悪の経済危機から腐敗だらけのこの国の救出支援のために設定した条件に沿って、アディブ氏は専門家で構成された内閣を組閣すると誓っていた。
しかし、複数の主要政党からの抵抗に直面し、アディブ氏はほぼ1カ月後に途中でやめたので、深まる困窮と平時に起きた最悪の災害に対処するレバノンの指導者がいないままになった。