
クウェート—- どんなに無関心だったとしても、クウェートに過剰な消費と食品廃棄のの文化があるのは明らかだ—- 実際にほぼ日常化している。テーブルにほとんど手付かずの料理が残され、ゴミ箱に未開封のままのパックが山積みになっている光景があまりにも頻繁に目に映る。
クウェートには長らく廃棄物処理の問題があるが、廃棄物の約50%が固形食であることは特に環境に悪い。
2014年にマリヤム・アレシアがバルセロナでの研究を終了して帰国し、自分で社会に役立つベンチャーを始めたいと思っていた時、クウェートの食品廃棄物の問題が彼女の目にとまった。
「私たちには食品廃棄物の分別や堆肥化の習慣がありません。大規模な埋め立て地に廃棄されるだけで、環境にメタンガスを放出させます。気候変動に関しては二酸化炭素排出よりもはるかに危険です」と彼女は語った。
「埋立地の食品廃棄物やその他の要因による浸出液も同様に危険です。地下水に侵入し、 汚濁や汚染を招きます。私は食品廃棄物の問題がこれほどまでに信じがたいものであり、無くすべきものだと認識しました。」
一方、恵まれない家庭は生活必需品の入手も難しい。
母親が必要な人に食料を寄付していた家庭環境で育ったアレシアは、自分の経験を生かそうと決めた。このようにしてリフードが誕生したのだ。
2014年にスタートしたこの非営利団体の目標は、振り分け直すことで食品廃棄物を減らし、持続可能なエコシステムの実現を支援することだ。これはつまり、サプライヤーから賞味期限の近くなった食品を入手し、恵まれない人々に届けるということである。
「最初に私は別のフードバンクのモデルに注目しました。どのように機能するかを理解するためです。私たちは、韓国で運営されている北米モデルに目を向け、実際にサウジ・フード・バンクを訪問して調理済みの食品がどのようにして回収されているかを見ました」とアレシアは話した。
大量の食品廃棄物はホテルから出るものだが、限られた資源と物流の問題でアレシアは、小売店に食品を供給している日曜消費財(FMCG)業界に目を向けた。
彼女は「私はこのような企業との話し合いを始め、食料品は賞味期限が来る前に棚から下ろされ、ただ廃棄されていることを知りました」と話した。一方、企業は、食品を廃棄するのではなく、振り分け直すコンセプトを意欲的に支持し、少量の乾燥食品を供給し始めた。
事業が大きくなっていくにつれ、彼らはすぐに幅広い種類の食品を提供するようになった。「いくつかの大手食品会社の信頼を得ることで他社も参加することになり、私たちは彼らと契約を結び、食品が廃棄物として分類される前に回収してリフードに供給されるようにしました」とアリシアは述べた
もう一つの鍵となる課題は、保管と分配のための場所を見つけることだった。友人が協力してくれ、公営スーパーマーケットの倉庫での作業許可を得ることができて、問題は解決した。
当初は、アレシア、彼女の母親、数人の友人が、恵まれない家庭に自ら食品の寄付を届けていた。しかし、彼らのウェブサイトやソーシャルメディアのアカウントのおかげで、ボランティアが集まり、チームは支援者と支援を受ける人のための登録システムを設定した。
2019年には2,080強の家族がリフードに登録されており、498トン以上の食品が再分配され、毎月1,000パックが届られている。これはつまり、埋立地に廃棄される129万2,640KWD(420万ドル)以上の食品を節約したということだ。
COVID-19で後援者が不足し、支援を受ける人の多くが国を離れたため、リフードはプログラムの変更を余儀なくされた。しかし、アレシアは、チームの継続を確信している。食品廃棄物はクウェートの大きな問題として解決されていないからだ。では彼女の理想的な筋書きはどのようなものだろうか。「リフードの存在意義がなくなるような世界で生きることです」と彼女は述べた。
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本報告は「ミドルイースト・エクスチェンジ」との提携でアラブニュースが発表しています。「ミドルイースト・エクスチェンジ」はアラブ地域の状況を変える可能性を追求するため、UAE首相兼ドバイ首長の理想を反映させることを目的としてムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム・グローバル・イニシアチブが始めました。