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パレスチナがポンペオ米国務長官に入植地の訪問を中止するよう説得

占領下のヨルダン川西岸地区北部のサヌール入植地で、ユダヤ人入植者が不法に敷地内に侵入し、建物の2階に姿を見せている。(AFP)
占領下のヨルダン川西岸地区北部のサヌール入植地で、ユダヤ人入植者が不法に敷地内に侵入し、建物の2階に姿を見せている。(AFP)
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18 Nov 2020 08:11:56 GMT9
18 Nov 2020 08:11:56 GMT9
  • イスラエルの拡大計画は「二国家解決を頓挫させるものだ」

ハジム・バルーシャ

ガザ市—- イスラエルが占領下のエルサレム南部に1,257の入植者住居の建設を計画していることに関して、パレスチナの専門家は、その動きが「二国家解決を頓挫させる」ものだとして非難した。

入植地計画の話題は、マイク・ポンペオ米国務長官による同地域歴訪の前夜に持ち上がった。同長官はラマッラーのパレスチナ地区に建設されたイスラエルの入植地を訪問する予定だった。

新たな発表は30年をかけて実現しようとしてきたイスラエルの大規模な入植地計画に即したものだ。その目的は、ベイト・サファファとベイト・ジャーラの町のパレスチナ地区に建設されたギバト・ハマトスの入植地(その一部はエルサレムのルテール教会が所有している)とヨルダン川西岸地区の他の入植地とを結ぶことだ。

地図と植民地の専門家であるハリーリ・タファクジ氏は、新しい計画は危険であると述べた。エルサレム 2020年プロジェクトにおける入植地の「鎖の輪」となるからだ。彼によれば、イスラエルはこれを利用してエルサレムを周囲のパレスチナ地区から孤立させようとしている。

「イスラエルは、ギロの入植地とヤバル・アブ・グネイムとを結び、9つのホテルを建設することにより、『ユダヤ人のベツレヘム』と呼ぶことのできる場所を建設して、エルサレムの囲い地全体を南側とスール・バーヒル、ベイト・サファファ、アル=シャラファの町から封鎖しようとしています。これにより、エルサレムはベイト・サフアファとベツレヘムの街から完全に孤立します」とタファクジ氏はアラブニュースに話した。

イスラエルは同地区を1990年代に掌握し、エチオピア系ユダヤ人のコミュニティに入植を許可した。それ以来、同国は、入植地プロジェクトの妨げとなるようないくつかの障害に直面してきたが、パレスチナの専門家らによれば、米国のドナルド・トランプ大統領からの「無制限の支援」を享受し、野心的な計画を進めてきた。

「イスラエルは、エルサレムのパレスチナ人の家屋や施設を破壊する激しい政策とは対照的に、計画では、2030年までに58,000以上の入植地を建設することになっています」とタファクジ氏は述べた。

60万人以上の入植者が、国際法では違法行為に分類されているイスラエルの入植地に住んでおり、そのうち約20万人が占領下の東エルサレムの入植地に住んでいる。パレスチナ人は東エルサレムを未来の国家の首都になる場所だと考えている。

イスラエルの入植反対派組織であるピース・ナウは、ギヴァット・ハマトスの入植プロジェクトが「二国家解決の著しい妨げとなるでしょう」と話した。

同組織は、イスラエル政府が「トランプ政権の最後の数週間を利用して既成事実を作ろうとした」として非難した。

パレスチナ自治政府のモハメド・シュタイエフ首相も同様の考えを表明した。同首相は月曜日の会合で、「トランプ大統領がホワイトハウスを去る前に、イスラエルは新たな情勢を押し付けるために先を急ぎ、現在進行しているのは、これからの10週間、ますます大きくなる激しい攻撃の計画です」と主張した。

トランプ大統領は、ホワイトハウスでの4年間で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対してかつてないほど強力な支援を表明し、ヨルダン川西岸地区の広大な一帯を支配するための併合計画など、イスラエルの入植プロジェクトを承認していた。

ピース・ナウは、パレスチナ自治政府の領土における入植地の数は、トランプ大統領の任期中に1.5倍になったと話した。

ポンペオ米国務長官が来るべき歴訪で、ヨルダン川西岸地区の入植地を訪れれば、米国の国務長官としては初めてのこととなる。専門家らは、そうなれば、イスラエルが引き続き併合を推し進めることに対し暗黙の了解を与えることになると警告している。

パレスチナ自治政府の広報担当官であるナビル・アブ・ルデイネ氏は、新たな決定は、イスラエルが引き続き「国際的な支持を受けている二国家解決を頓挫」させようとするものであり、入植が違法であると認めた国際的な決定を否定していると述べた。

専門家らの話によれば、多くのパレスチナ人がトランプ大統領の選挙での敗北を自分たちにとっては「利益」だと見ているが、次期大統領のジョー・バイデン氏の登場で「大きな変化」が生まれるのかどうかについては疑わしいと思っている。

パレスチナ国家イニシアチブ党のムスタファ・バルゴウティ党首は、トランプ大統領がいなくなっても「世紀の取引」が消えるわけではなく、イスラエルは入植地の建設に向けて少しでも歩を進めようとするだろうと話した。

「イスラエルは先を急いでおり、トランプ大統領の敗北による米国の変化に備えようと取り組んでいます。トランプ氏は、過激な入植政策を最も支持した米国大統領でした」とバルゴウティ党首はアラブニュースに話した。

中東和平交渉スザンナ・テルスタル欧州特別代表は、占領下のエルサレムとベツレヘムの間に新たな入植地を建設しようとするイスラエルの企ては、「非常に懸念される展開」であると述べた。

テルスタル欧州特別代表は、報道発表で、「私は先月、同地域を訪れ、この要地の入植地建設のどの建築物も、エルサレム を両国の未来の首都とする実現可能な二国家解決の展望にとっていかに有害であるかを現場で確認しました。イスラエルは早急に決定を取り下げる必要があります」と話した。

入植地問題は、パレスチナ当局とイスラエルの間の恒久的政治解決に向けた交渉が2014年半ばに中断されて以降、二国家解決にとって最も大きな障害となっている。

中東和平交渉ニコライ・ムラデノフ国連特別調整官は、声明の中で、「イスラエルの入植プロジェクトは、もし確立されているなら、占領下のヨルダン川西岸地区のエルサレムとベツレヘムの間の入植の輪をさらに強化することになるだろう。

「それは、二つの可能性を著しくくじくものとなるだろう。ひとつは、将来的に隣接してパレスチナ国家が実現する可能性であり、もうひとつは、1967年の境界線の決定に即した交渉の末、エルサレム を両国の首都とした二国家解決を達成する可能性だ。

「国際法の下では、入植地の建設は違法である」とムラデノフ国連特別調整官は言い添えた。

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