
ベイルート:レバノンは11月30日から、同国の経済的低迷から脱却しようとして、新型コロナウイルス感染者数が急増した2週間前に課していた制限措置を、祝祭シーズンに間に合わせて、徐々に緩和していく予定だ、と政府当局は述べた。
ハマド・ハサン公衆衛生大臣代理は、クリスマスや年末の休日に先駆けて、国民や企業にしばしの休息を与えるために、同国を「11月30日から徐々に再開していく予定だ」と報道陣に語った。
レストランは収容人数の上限を50%までにして再開されるが、バーやナイトクラブは閉鎖されたままであり、結婚式も禁じられたままだが、夜間外出禁止は今までの午後5時からではなく、午後11時から開始される、と同大臣代理は語った。
学校も再開され予定だが、まだオンライン形式で授業を実施する教室もある、とレバノンの新型コロナウイルス対策本部の会議後、ハサン公衆衛生大臣代理は語った。
感染者数が増加するという「危険性」がまだ残っており、こうした制限措置により、ウイルスを食い止めたという待望の結果は、数日間待たないと判らないだろう、と同大臣代理は警告した。
2週間のウイルス抑制のための制限措置が、11月中旬に施行される前に、病院の集中治療室の病床占有率は、80パーセントから90パーセントの間だったが、「現在は65パーセントから70パーセントになっています」と、ハサン公衆衛生大臣代理は語った。
2月以来、同国はおよそ1,000人の死亡者も含めて、125,000人以上のCovid-19感染者を公式に発表している。
公衆衛生省によると、人口およそ600万人のレバノンは、11月中旬まで、毎週平均して約11,000人の新型コロナウイルスの新規感染者を、公式に発表してきたという。
3月に課されたこの国初の広範囲に及ぶ封鎖は、ウイルスの感染拡大を食い止めるために有効だったが、夏が来て、人々が屋外に出るように誘われるにつれて、制限措置は徐々に解除されていた。
しかし、200人以上が死亡し、少なくとも6,500人が負傷し、医療を崩壊させたベイルート湾港都市での8月4日の大規模な爆発事故の後、感染者数は急増していた。
爆発とパンデミックは、1975年から1990年の内戦以来、最悪の経済危機に頭を悩ませてきたこの地中海の国、レバノンに悪影響を及ぼしている。
AFP通信