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トルコの野党勢力、前与党市長の汚職と闘う

トランスペアレンシー・インターナショナルの最新の汚職指数で、トルコは198カ国中91位にランクされている。(AFP)
トランスペアレンシー・インターナショナルの最新の汚職指数で、トルコは198カ国中91位にランクされている。(AFP)
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09 Dec 2020 12:12:57 GMT9
09 Dec 2020 12:12:57 GMT9
  • 昨年当選した両市長は、市の財政の完全な透明性実現と、縁故主義に終止符を打つことを約束した

アラブニュース

ジェッダ: 今週に入り、野党が率いるイスタンブールとアンカラの両市長は、両都市を経済的破滅に追いやった前任者の汚職を暴くための活動に取り組んでいる。

昨年当選した両市長は、市財政の完全な透明性の確保と、親しい友人や家族への公金流用を含めた、縁故主義に終止符を打つことを約束している。

以前の汚職疑惑を調査するという約束も、ようやく動き始めている。

しかし、この動きは全員から温かい歓迎を受けているわけではない。月曜日、マンスール・ヤバス現市長が前公正発展党(AKP)市長メリフ・ゴクチェクの汚職活動を暴露する意向を表明すると、与党の公正発展党(AKP)とアンカラ市議会の右翼の連立相手である民族主義者行動党(MHP)のメンバーは議場から退席している。

ほぼ四半世紀近く続いたゴクチェクの市制下で、積みあがった市の赤字額は約3,000兆トルコリラ(380兆ドル)にのぼるが、摘発された汚職事件は僅か3件で、その中には体長10メートルの恐竜の像や街角のあちらこちらに設置された空気注入式のゴリラなどの不必要で高価なプロジェクトが含まれる。

これらの投資は、市の文化や歴史、建築物の由来尾とは相容れないものであり、当時においても多くの人から厳しい批判を受けている。市はすでにインフラの問題(特にきれいな水へのアクセス)に直面していたが、支配層は親政府企業に莫大な利益をもたらす人気のないプロジェクトに焦点を当てていた。

アンカラでは、40件の主要な汚職・不始末事件の申し立てがすでに検察庁に提出されているが、これらの事件には、秘密裏に地方自治体の入札から資金や手数料を受け取った与党AKPとのつながりを持つ企業が関与しているとされる。

2019年3月から首都の市長を務めているヤバスは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックとトルコの既存の経済問題の複合的な影響ですでに緊縮している予算を流出させた汚職事件を明らかにすることで、枯渇した自治体の資源の適切な管理を優先している。

また、ヤバスは5月、前任者のゴクチェクを相手に、自治体の廃水処理施設の更新財源を他の目的に使ったとして訴訟を起こしている。彼はゴクチェクが権限を乱用したと非難した。

縁故主義、取り巻き資本主義、あからさまな汚職事件に反対する野党の人々の断固たる戦いは、今週も様々な面で続いている。

月曜日、主要野党共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール党首は、最近、ナショナリズム政党MHPに政治的に近い悪名高いマフィアのリーダーから殺害の脅迫を受けたが、国会での演説の中で、CHPが国を統治したときには「5人組」が行ったすべての投資を没収すると発表した。

「5人組」とは、批判が広がりながらも公的資金を潤沢に受け取り続けている大手建設会社5社のことを指す。この5社は、世界的に公開入札の最多落札数を誇ることで知られている。

同様に、イスタンブールのエクレム・イマモグル市長は月曜日、前期の汚職事件や不正行為に関する詳細の一部を明らかにし始めた。イスタンブール市は現在、AKP時代の違法支出を含む約40件の案件のデータ解明に取り組んでいる。

イマモグル市長の市制下で曝露される、史上初の大規模汚職案件になると思われる。

イスタンブール市は、親政府広報会社への違法な支払いによって約1,540万リラ(約197万ドル)の公金が失われたとして、当時の運輸大臣を含む23人を刑事告訴している。

トランスペアレンシー・インターナショナルの最新の汚職指数では、トルコは198カ国中91位にランクされている。

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