
アラブニュース
ロンドン:米国は火曜日、イエメンのフーシ派へのイラン大使にテロ関連の制裁を課した。
米財務省によると、イランは同氏を「大使」と呼んでいるが、ハサン・イールルー氏はコッズ部隊として知られるイスラム革命防衛隊(IRGC)の国外部門で活動している。
イランのアルムスタファ国際大学も、コッズ部隊の国外での活動と人材確保の基盤として機能しているため、制裁の対象となった。
また、イランに本拠を置くパキスタン人のユーセフ・アリ・ムラジ氏も、コッズ部隊が「中東と米国での作戦の調整、計画、実行する」支援をしたとして、制裁対象となった。
イランは、10月にイエメンのフーシ派が支配する首都サナアにイールルー氏が着任したと発表した。イランが支援するフーシ派は2014年にサナアを占拠し、国際的に認められた政府を追い出し、国を荒廃させた紛争を引き起こした。
「イールルー氏をイエメンに派遣することにより、IRGC-QFはフーシ派への支援を増やし、交渉による紛争解決に向けた国際的な取り組みをさらに困難にさせようとしています」とマイク・ポンペオ米国務長官は、制裁の発表の際に述べた。
「IRGC-QFは、イランの政権が中東全体に混乱と破壊をまき散らすための主要な手段なのです」とポンペオ氏は付け加えた。「米国は、IRGC-QFに対して引き続き行動を起こして支援のネットワークを破壊し、テロリストグループの活動を支援するリソースを断ち切ります」
Today, the U.S. is designating Hasan Irlu, an Islamic Revolutionary Guard Corps– Qods Force officer, and an individual and a university supporting IRGC-QF recruitment operations. Iran’s support for the Houthis fuels the conflict in Yemen and exacerbates the country’s instability.
— Secretary Pompeo (@SecPompeo) December 8, 2020
その制裁の文言の中で、財務省の外国資産管理局は、イランがフーシ派に対して大使を送る、またはイールルー氏を大使にすることは、イランがフーシ派民兵を政府として認めた唯一の国ということになると述べた。
「イールルー氏は何年もの間、IRGC-QFがフーシ派に高性能兵器と訓練を提供する取り組みを支援しました」と制裁の文言で述べられた。「彼は、他のIRGC-QFの上級指導者たちと協力し、アラビア半島とイエメン全体での同グループの活動を支援しました」
サナアに到着してから数週間後にフーシ派高官と一緒に現れたイールルー氏は、別のイランの代理勢力であるレバノンの「ヒズボラ」の訓練を支援したとして非難されている。
同氏はまた、1月にバグダッドで米国の攻撃により殺害されたイランのコッズ部隊司令官カセム・ソレイマニ氏とも協力していた。
50カ国以上に支部があると主張するアルムスタファ国際大学は、米国や他の多くの国がテロ組織と見なしているコッズ部隊を支援しているとして、制裁が課された。
同大学は、その学生団体が国際的な人材確保のネットワークとして機能することを可能にしている、と制裁の文言で述べられた。
「IRGC-QFは、外国の大学との学生交流を拡大し、外国人を洗脳して情報源として採用するために、アルムスタファ大学を利用しています」と制裁の文言で述べられた。「アルムスタファ大学は、西側諸国の観光客がそうとは知らずにイランに来るのを容易にし、そこからIRGC-QFメンバーが機密情報を収集しようとしました」
https://twitter.com/USTreasury/status/1336342010857459712?s=20
大学からの採用者は、イランが支援する民兵のためにシリアへ戦闘員として送られており、その中にはアフガニスタンとパキスタンの戦闘員も含まれている。
制裁の内容は、制裁対象者のすべての財産、および対象者が所有する50%以上の事業体で、米国の管轄下にあるものがブロックされ、米国民が対象者と取引することも基本的に禁止となる。
さらに、制裁対象者の重要な取引を故意に手助けする外国の銀行、または対象者に重要な支援を提供する人は、米国の金融システムへのアクセスを失うリスクがある。
*ロイター通信