
Najia Houssari
ベイルート:無言の大みそかの祝福が予想されるレバノンではカウントダウンが始まった。
好調なパーティやイベントの予約を伝えるホテルやナイトクラブもあるが、同国の差し迫った経済状況とコロナウイルス感染症(COVID-19)の急増により、国民の大半は2021年を家で迎えるだろう。
ショップや出前店は、大みそかを祝賀する商品を購入したり、食品の家庭配達を事前注文する人たちで比較的混み合っている。
パーティを主催するホテルによると予約は期待を上回っているが、レストランオーナー組合長のピエール・アル=アシュカルー氏は、ベイルート港爆発で被害を受けたホテル167軒は、まだ修理が必要でオープンできない状態だと指摘した。
大みそかの準備で、観光警察と国内治安部隊は、ナイトクラブ、バー、レストラン6軒を永久に閉鎖し、他の64軒には、一般移動規則違反と健康/公共安全措置の不順守のため罰金を課した。
違反は、従業員がフェースマスクを着用しない、ソーシャルディスタンスを守らない、店舗を過密にする、水ぎせるを提供するなどである。
同国の国内治安部隊は水曜、「混雑緩和のため交通量を確保することに加え、国民の安全保障を維持し、旅行者、商業経済施設、礼拝の場の保護を確保するため」、大みそかに厳格な保安措置を行うと発表した。
また、国民は空中への祝砲が禁じられた。バーやレストランでのダンスはすでに禁止されている。
レバノンでは、最近、COVID-19感染者が急増し、一日当たりの記録された数字は最高で2,800超に達した。
「手続きに従わないバーとレストランの閉鎖は必要だ。病院はもはや新しい患者を受け入れられず、クリスマスの経験は良好ではなかったからだ」とLebanese Order of Physicians病院長のシャラフ・アブ・シャラフ博士は語った。
ウイルス感染者の急伸により、レバノン国民は自宅に籠るか、招待者はイベント出席2日前にPCR検査を受ける貸会場でのプライベートパーティを企画するかを選ぶことになった。
対ドルでレバノンリラが暴落したため、大みそかの飲食費と娯楽費をやりくりして支払うのにも多くは懸命である。
ベイルートのレストランとバーのオーナーであるトニー・ベジャニ氏は「ホリデーの間、顧客商売は減少しました。COVID-19の恐れと費用が利益を上回るので、大みそかには客は受け入れません」と語った。
「顧客の質は、金銭能力によってさまざまです。私の周囲のバーの多くでは営業をやめました。私は失業しないように、利益が少なくても続けます。でも来年にはあまり自信がありません」と付け加えた。
一方、当局はレバノン全土、特にベッカー地域で発生している武装強盗数の最近の増加を強調した。特にザーレ市では略奪も報告されている。
レバノン軍副官であるセザール・アル=マールーフ氏は、「ザーレで起こっていることは容認できない。国が同市の安全保障を確保できないために若者は警戒している。」
「これは荒廃した体制の残骸に対する最終警告である。もはや自己防衛に訴えても非難できない」と付け加えた。
代議士のミシェル・ダヘール氏は「ザーレ市とその地域が経験している防衛の喪失はもはや受け入れがたく、これは国家崩壊を予言する最終シーンである自衛に頼らなくてもよいように、保安軍の増員と厳格な措置の強化を求めている」と語った。
レバノン公安総局長のアッバス・イブラヒム少将は水曜、マロナイト派のビシャーラ・ブトロス・アル=ラヒ総主教と会見した。会合の後、同局長は「安全はうまく維持管理されている。政治に影響されるのは真実であるが、我々は組織として、我々レバノン軍の上で、防衛を完全管理するよう動いている」と語った。
「しかし確かに、略奪と防衛喪失の点では、ストレスの多い困難な社会情勢は安全保障に反映されなければならない。私はカオスの段階に達するとは見ていない。」