• ムアンマル・アル・エルヤニ情報大臣は、赤十字国際委員会と各人権団体に武装組織フーシ派による拘留者の殺害および拷問の犯罪を調査するよう要請

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー：イエメンの政府や活動家らが、イエメン政府の兵士1名がフーシ派の拘留施設内で死亡したと発表し、ひと月以内に拷問によって死亡したと明らかになっている囚人は3名となった。

イエメンの活動家らがフーシ派の拘留施設内に蔓延するひどい虐待についての懸念を強める中、イエメンの国際的に認められた政府は、フーシ派が収監された部隊のうちの1名を処刑したと発表した。

18日にイエメンのムアンマル・アル・エルヤニ情報大臣が、フーシ派は21歳のイエメン政府の兵士ムハンマド・アフメド・ワフバン氏を、中部マアリブ州のマアリブに位置するMasの前線でイエメン政府軍と共に戦っていた際に捕らえてから3年後に、サヌアの軍事刑務所で絞首刑に処したと述べた。

フーシ派の裁判所は2022年8月に、イエメン軍およびイエメンにおける正統性回復のための連合軍に協力したとして、アムラン州出身のワフバン氏に銃殺刑による死刑の判決を下した、と同大臣は述べた。そして、この兵士はフーシ派に拘束された数百人のイエメン人と同様に、「残忍な」精神的・身体的拷問にかけられ、投薬も受けられなかったと語った。

このイエメン人兵士は、フーシ派からの不当な扱いを受けてハンガーストライキを行った。

「赤十字国際委員会と世界および地域の人権団体に対し、武装組織フーシ派の拘留所に強制的に監禁された拘留者、拉致被害者、個人の殺害および拷問の犯罪についての公開調査を開始するよう要請する」と、アル・エルヤニ氏はソーシャルメディア・プラットフォームのXで述べた。

イエメンの活動家らや親類たちによると、フーシ派は先週ワフバン氏の家族に電話をかけ、同氏が首つり自殺をしたと告げ、サヌアの軍事病院から遺体を引き取るよう求めた。

同氏の一族のひとりであるサーレハ・アブドゥラー・ワフバン氏が語ったところによると、フーシ派が彼を殺すつもりだと分かってから、彼の母は監獄にいる彼のもとを訪問する度にむせび泣いたが、一家はこれをフーシ派からの脅しだと誤解していた。

「彼の母は彼を訪問する度に私に連絡をよこし、むせび泣いて、彼は死刑判決を受けたと伝えました。私たちはこれを精神的拷問のひとつだと考えていました」と、サーレハ氏はフェイスブックページ上で述べた。

ワブハン氏の死亡のほんの数日前には、イエメンの活動家らがイゼディン・アル・ハブジ・アル・フマイガニ氏（28）がサヌアにあるフーシ派の拘留所で死亡したと伝えた。フーシ派が故郷のアル・バイダーから同氏を拉致してから1年後のことだった。

先月末に国際的慈善団体セーブ・ザ・チルドレンがイエメン北部での活動を停止することで、サヌアの拘留施設における同団体職員1名の死亡について説明するようフーシ派に圧力をかけた。この事件に対し、地域および世界の人権団体、欧州連合、英国から非難が寄せられた。

フーシ派が監禁した拘留者の死亡について調査することと、国連イエメン担当特使ハンス・グルンドベルグ氏などの国外の仲介役らが拘留者の拷問を止めるようフーシ派に圧力をかけることを求めるイエメン政府の要請を、各人権団体や活動家らが支援している。

2021年にフーシ派が運営する裁判所により本人不在のまま死刑判決を下されたイエメンの人権活動家で弁護士であるザファラン・ザイド氏は、19日にアラブニュースに対し、フーシ派の拘留施設におけるイエメン兵や他の囚人の死亡は、フーシ派が管理する拘留施設内で広く拷問が行われていることを示すものだと述べ、370人以上の教師、医師、部族指導者、兵士、その他の拉致被害者がフーシ派の拘留下で拷問のため死亡したと指摘した。

「フーシ派はあらゆる条約、憲章、協定、法律、道徳に違反してきた。彼らは罰を受けることなくイエメン人たちを殺害している」と、同氏は述べた。