
ソウル:1月5日(火)、韓国政府によると、同国はイランへ代表団を派遣し、拿捕された石油タンカー及び乗務員の解放を求めるという。ホルムズ海峡近くの海域には韓国の反海賊行為部隊が到着した。
1月4日(月)、イランの革命防衛軍は韓国船ハンクク・ケミを拿捕したと発表、同タン カーは7,200トンの「石油化学製品」を積載しており、これを海洋環境法の侵害だとして いる。
1月5日(火)の韓国防衛省の発言によると、韓国の反海賊行為部隊のメンバーを乗せた駆逐艦がホルムズ海峡近くの海域に到着しており、「韓国のタンカーと乗務員の安全を確保するという使命を果たそうとしている」という。詳細には触れていない。
「この問題は外交的に解決される必要がある。清海部隊は拿捕事件を受け、同海路を使用するわが国の人々の安全確保に焦点を絞っている」と語った。
外務省のチョイ・ヨンサム広報担当官によると、政府代表団は「事件直後にイランへ派遣され、二国間交渉を通してこの問題を解決しようとしている」という。
イランの革命防衛隊のニュースサイトSepahnewsによると、逮捕された乗務員らは韓国、インドネシア、ベトナム、ミャンマーの出身者で、その他の詳細は述べられていない。
この拿捕事件は、広く崇拝されていたイラン軍最高司令官カセム・ソレイマニ少将がバグダッドにおけるドローン攻撃で米国に暗殺されてからちょうど1年が経ち、米国とイランの間の緊張が高まっていたその時期に起きたものだ。
1月3日(日)、米国はベルシャ湾から航空母艦USSニミッツを帰還させる決定を覆しており、ペンタゴンはイスラム共和国による「最近の脅威」について言及している。
1月4日(月)、イランはウラニウムを純度20%まで濃縮するプロセスを開始したと発表し、即座に国際的懸念が高まっている。
広報担当官によると、事件とは別に、韓国のチョイ・ジョンクン副外務大臣が既に予定されていた3日間のテヘラン訪問を来週早々に実行することになっているという。
副外務大臣の訪問は拿捕事件前にすでに調整されていいたもので、イラン側は米国の制裁下によりソウルで凍結されている何十億ドルもの彼らの資金を譲渡するよう求めている。
イラン中央銀行のアブドルナセル・ヘマティ頭取によると、イランは「韓国に70億ドルの預金」を所有しているが、それを「送金することもできなければ、利息も受け取ることができず、預金手数料ばかりを要求されている」という。
韓国のカン・キュンファ外務相は、イランが韓国政府に自分たちの預金を解放させるために圧力をかけようとしてタンカーを拿捕したのではないか、という疑惑についてはコメントを避けている。
「まずは事実関係を確認し、わが国の乗務員らの安全を確保する必要がある」とカン外務相は報道陣へ述べた。
そして「早急な解放を求めて外交努力を行っている」と言う。
AFP