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ハリリ氏、父の暗殺死から16周年を迎える

レバノンの首相に指名されたサード・ハリリ氏。ベイルートにて。(ロイター)
レバノンの首相に指名されたサード・ハリリ氏。ベイルートにて。(ロイター)
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15 Feb 2021 08:02:12 GMT9
15 Feb 2021 08:02:12 GMT9

ナジア・フサリ 

  • ハリリ氏は亡父への批判を却下し、「父ハリリの政策がレバノンを復活させ、投資家や観光客を呼び込み、イスラエルにさえ先駆けて中東初の携帯電話網を敷設したのであり、それは穏健政策であった」と述べた

ベイルート:レバノンの首相に指名されたサード・ハリリ氏は日曜日に、「中傷や虚言」の被害に晒されてはいるが、「非常に忍耐強く」新政府の樹立を決意していると述べた。

父親であるラフィク・ハリリ氏の暗殺から16年周年を迎えてのテレビ演説で、ハリリ氏は、「妨害する第3者の入閣をレバノンの大統領に容認することは決してしない」と述べた。

ハリリ氏は、金曜日のミシェル・アウン大統領との会談中に「大統領から6閣僚の割り当てと、さらにそこから1閣僚分をアルメニア革命連盟党に充てることを求められた」と述べた。

「事態は良好であるとはいえない。経済は危機に陥り、我々が愛するベイルートの大切な地域が港湾爆発で破壊され、新型コロナが国中の家族に打撃を与え、次から次へと暗殺が続き、その最新の被害者が殉教者ロクマン・スリム氏だ」とハリリ氏は述べた。

「無党派メンバーの専門家集団からなる政府だけが唯一、エマニュエル・マクロン仏大統領の発案で指針が定められた、やるべき改革を実行することができる。それ以外には誰も我々を助けることはできず、堕落がこのまま続き、それがいつか大爆発を起こすことになるだろう」

ハリリ氏は続けて、「腐敗との戦いは、まず司法の独立を保証する改革から始まり、所属政党によって裁判官に対する特定の審理の開始や決着の圧力がかかることを止めさせる」と述べた。

ハリリ氏は、「政府の樹立を阻止する者は、改革への着手を妨害し、汚職防止や復興開始を遅らせている者である」とみなした。
殺害された父親の追悼記念日にハリリ氏は、2005年の爆破事件でラフィク・ハリリ氏を殺害したとして、レバノン特別法廷が被告不在のままスリム・アヤーシュ容疑者に下した判決は、執行されるべきであり、どれほどの年月を経ようとも容疑者は引き渡されるべきであると強調した。
アヤーシュ被告は現在も逃亡中であり、ヒズボラは、同法廷を認めないとして引き渡しを拒否している。

ハリリ氏は亡父への批判を却下し、「父ハリリの政策がレバノンを復活させ、投資家や観光客を呼び込み、イスラエルにさえ先駆けて中東初の携帯電話網を敷設したのであり、それは穏健政策であった」と述べた


首相として指名を受けたハリリ氏はまた、政府を樹立するに当たり大統領の権限やキリスト教徒の権利を侵害したとされる申し立てを否定し、自分は「この国の大統領が自らの好みで閣僚を選出すること、特にキリスト教徒の閣僚を選出することを拒否したに過ぎない」と述べた。

同氏はさらに、「国の大統領の座が3年間空席のままであったとき、キリスト教徒の権利とはどこにあったのか。キリスト教徒の権利とは、強い経済と安定の中にこそあり、もし国家がなければ、キリスト教徒であれ他の誰であれ、その権利はなくなるのだ」と述べた。

「我々は中央銀行およびすべての機関、省庁、長官の法廷捜査を控えており、それは1989年にまで遡る通信、ダム、基金を始めとするすべてに関わるものであり、それによって何が起きていたのかという真実が万人に知らされ、すべての違反者、汚職、窃盗犯罪者たちが告訴されることになる」

自身のアラブ諸国や海外への訪問は、「レバノンへの支援を募り、関係を構築、特にアラブ諸国との関係を再構築するためのものであり、それにより新政府が樹立した際に、新政府は必ず樹立するがその際に、解決策に迅速に着手できるようにするためである。アラブ諸国や国際社会なしには、アラブの兄弟諸国との深い和解なくしては、そしてレバノンを湾岸諸国を攻撃するための手段として使ったり、レバノンの利害を害するために使うことを止めさせたりしない限りは、この危機を乗り切ることは不可能だからだ」と述べた。

現在はロックダウン措置が取られているため、暗殺された父親の追悼記念に支持者たちが集まる年次式典は取りやめざるを得なかった。
暗殺記念日に事件をしのぶ各政党からの言葉があった一方で、自由愛国運動(FPM)の活動家たちはSNS上に故首相に対する批判を次々に投稿した。

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