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補欠選挙をめぐって、レバノン指導部に非難が集中

大規模な科学爆発の後、ベイルート中心部の国民議会議事堂付近での昨年8月の抗議集会の最中に、レバノンの治安部隊が集まっている。〔資料/AFP通信〕
大規模な科学爆発の後、ベイルート中心部の国民議会議事堂付近での昨年8月の抗議集会の最中に、レバノンの治安部隊が集まっている。〔資料/AFP通信〕
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21 Feb 2021 06:02:43 GMT9
21 Feb 2021 06:02:43 GMT9
  • 空いたままの議席が、法的問題が生じるのではないかという疑念に拍車を掛け、暫定政権に選挙を実施させようとする圧力が高まっている

ナジア・フサリ

ベイルート:議員の辞職と、COVID-19により議員2人が最近死亡したことにより、この国の議会で空席となっている10議席を埋めるために、レバノンの暫定政権に補欠選挙を実施させようとする圧力が高まっている。

ここ数カ月で、国民議会の128議席のうち10議席が空いたことで、ターイフ合意で決められている議席数の不均衡が生じており、とりわけ極めて重要な議決事項で定足数を算定する上で、法的な問題が生じるのではないかという疑念を呼び起こしている。

8人の議員は、ベイルート湾港の爆発事故の後、政権を担うエリート層の腐敗に抗議して集団辞職した。

この8人のうちの3人は、カターイブ(ファランヘ)党の議員たちで、その他の5人は無所属か、自らが所属する議会ブロックを離れていた。

2人の議員、ミシェル・ミュール氏とジャン・オベイド氏は、最近COVID-19による合併症で死亡した。議会を去った議員のほぼ大半がキリスト教徒であったが、1人はドゥルーズ派だった。残っている118人の国会議員のうち、63人がイスラム教徒であり、55人がキリスト教徒だ。

 

補欠選挙は、ベイルート湾港爆発事故の後、議会がマルワン・ハマデ議員、アンリ・ヘロウ議員、ポーラ・ヤクビアン議員、ナディム・ゲマイエル議員、サミー・ゲマイエル議員、エリアス・ハンカッチ議員、ネフメ・アフラム議員、ミシェル・モアワド議員の辞職を受け入れてから2カ月以内に実施されることになっていた。

 

しかし、ムハンマド・ファフミ暫定内務大臣が、投票所を運営する選挙機関を求める政令に署名しているにもかかわらず、補欠選挙は実施されていない。

 

暫定政権はこの政令に署名しなかったことで、憲法違反となっていた。しかし、2人の議員が死亡し、空いた議席を埋めるための補欠選挙を実施する必要があるという機運が再び高まっている。

ナビーフ・ベッリ国民議会議長は今週、補欠選挙が春に実施できるようになればと述べていた。

来年、レバノンは2つの使命に直面することになる。1つ目は2022年5月、新たな国民議会を選挙で選ぶことであり、この新国民議会が2つ目の使命、大統領選挙を実施する。ミシェル・アウン大統領の任期は、2022年10月に満了する。

ファフミ暫定内務大臣は、ベッリ国民議会議長の要請に応じ、首相にある書簡を提出した。その書簡は、選挙実施の最終期限を3月末迄と指定していた。

一方ではアウン大統領と自由愛国運動(FPM)の間で、もう一方では次期首相に指名されたサード・ハリーリー氏とその支持者たちの間で争いが激しくなっている中で、こうした問題が発生している。

この国の経済・医療の危機がさらに高まっているので、こうした政治的膠着状態は、不安と怒りが募る原因となっている。

法律の専門家、アントワーヌ・スファイア氏は、補欠選挙が実施されなければ、来年議会選挙も実施されないだろうと語った。

「これ以上新たな死亡者が出なければ、118人いる現在の議会が、アウン大統領の任期の終わりに、レバノン共和国の大統領を選出してしまうのではないかという懸念があります」と、同氏は付け加えた。

補欠選挙を実施するという決定がなされれば、投票は現在の選挙法の下で、ベイルートのアーシュラフィーフ、トリポリ、ザガルター、ケセルワン、シューフ、アリエで多数決の制度に従って行われることになる。

しかし、投票はまたマトン(3議席)の比例制に従っても実施されることになる。そこにはカターイブ(ファランヘ)党、アルメニア革命連盟(ダシナク党)、自由愛国運動(FPM)、レバノン軍団、シリア社会民族党(SSNP)をはじめとして、多様なキリスト教政党が市民社会と共に存在している。

選挙戦は主にマトンだけに限定されることになるだろう。マトンでの選挙戦が、このキリスト教徒ばかりの環境下で、各政党の人気を知るための試金石となっている。

一方その他の選挙区では、党同士の競争はなく、無所属の市民グループのブロックや連合もないので、選挙結果はほぼ決まっている。しかし、アーシュラフィーフは例外で、選挙は同盟と関連している。

マルワン・ハマデ議員の跡を継いで、息子のカリム・ハマデ氏が当選し、故ジャン・オベイド議員の跡を継いで、息子のスレイマン・オベイド氏も当選するだろう、と政治アナリストたちは示唆している。

レバノン軍団のメディア担当男性スポークスパーソン、チャールズ・ジャバー氏は次のように述べた。「現在の(政権の)エリート層が今、補欠選挙を実施することが可能ならば、総選挙の実施も可能となるのだから、来年行われる選挙と少しでも間隔を空けるために、今すぐこうした総選挙を実施したらどうでしょう」

「政権のエリート層は、次回選挙を早い時期に実施することを恐れているのだと私は思います。なぜなら、国民の憤りが投票箱に反映されそうだからです。現在の議会が自己再生できるように、この議会の解散を引き延ばしたいと思っているエリート層にとって、これはたまったものではないのです」

「補欠選挙は憲法により課されているので、実施されるでしょうか。どんな場合でも、現在の議会の解散を引き延ばすことは禁じられているので、私たちは見張っているのです」

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