
ワシントン:米国のジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官は日曜日、米国はイランに拘束された邦人をめぐってイランとの対話を開始したと述べ、この問題を「完全かつ無条件の暴挙」と呼んだ。
イランは近年、数十名の二重国籍者を多くはスパイ容疑で逮捕しており、その中に数名の米国人も含まれている。人権活動家らは、イランは逮捕を使って他国からの譲歩を引き出そうとしていると非難しているが、イランはその告発を却下している。
サリバン氏はCBSの報道番組『フェイス・ザ・ネイション』で、拘束された米国人を「無事に帰国させる」ことがジョー・バイデン政権の「重要な優先事項」であると語った。
政府はイランとの人質交渉を開始したかと問われたサリバン氏は、「我々はこの問題についてイランとの対話を開始した」と答えた。
「不当かつ無法なやり方で米国人を拘束し続けるような彼らの長期に及ぶ提案を、我々は受け付けない」と同氏は述べ、これを「人道的大惨事」と呼んだ。
バイデン大統領はイランの核兵器の所有を「断固として」阻止する決意でおり、そのためには外交が最善の方法だと彼は付け加えた。
米国は先週、2015年核合意への両国の復帰について、イランと話し合う用意があると述べた。同核合意は、国際社会が制裁を解除する中でイランが核兵器を所持することを阻止する目的で、トランプ政権が米国を離脱させていた。
「イランからはまだ回答を得ていない」とサリバン氏は述べた。
両国は、核合意復帰に向けた最初の行動をどちらが先に起こすべきかをめぐり対立している。イラン外相は同じ日に、米国はまず制裁を解除してからでなければ核合意に復帰することはできないと改めて主張していた。米政府は、イランの合意遵守が先でなければならないとしている。
サリバン氏はまた、昨年複数の政府機関を襲ったソーラーウィンズのハッキングに関して、米国は現在ロシアのサイバー攻撃容疑を調査していることから、「数カ月ではなく数週間うちに」対処するだろうとCBSに語った。
この対処は目に見えるツールと見えないツールを混ぜたものとなり、単なる制裁だけでは終わらないだろうと彼は述べた。
「我々米国がこの種の活動のどこに一線を引くかを、ロシアは理解することになる」とサリバン氏は述べた。
ロイター