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米国中央軍司令官、核合意の復活に向けた関係各国による努力の中で、イランの自制を促す

バージニア州アーリントンのペンタゴンで記者会見に参加する米海兵隊大将、米国中央軍司令官のケネス・マッケンジー、2019年10月30日。 (File/AFP)
バージニア州アーリントンのペンタゴンで記者会見に参加する米海兵隊大将、米国中央軍司令官のケネス・マッケンジー、2019年10月30日。 (File/AFP)
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23 Feb 2021 01:02:07 GMT9
23 Feb 2021 01:02:07 GMT9
  • 米国大統領ジョー・バイデン政権、欧州列強、イランは2015年の核合意を復活させようとする試みをすすめている
  • 米国はイランがイラク、レバノン、イエメンを中心としたシーア派武装勢力への財政的、軍事的支援を通じて、中東地域を不安定化させていると非難している

マスカット: ワシントンがテヘランとの2015年の核合意に復帰する努力を重ねる中、イランはいかなる挑発も控えなければならないと、中東の米軍のトップがAFP通信に語った。

ケネス・マッケンジー大将は、日曜日のオマーン訪問中のインタビューで、「今は、誰もが冷静かつ慎重に行動し、何が起こるかを見極めるための良い時期だと思う」と述べた。将軍は滞在中にヘリコプターでイラン近くまで飛んでいる。

「しかし、いかなる事態にも備えは出来ていると信じている」

米国大統領ジョー・バイデンの政権、欧州列強、イランは、ドナルド・トランプ前大統領が3年後に脱退して以来、崩壊の危機に瀕している2015年の核合意を復活させようとする試みをすすめている。

日曜、テヘランでの会談後、国際原子力機関のラファエル・グロッシ事務局長は、イランの施設査察を継続するための「一時的な解決策」を発表した。

この地域をカバーする米中央軍(Centcom)のトップであるケネス・マッケンジー海兵隊大将は、信頼回復のためにイランに「非道な活動」をしないよう促した。

マッケンジー大将は、「責任ある国家の一員として、また地域の安定した一員として認められたいと思っているだろう」と語った。

米国は、イランがイラク、レバノン、イエメンを中心としたシーア派武装勢力への財政的、軍事的支援を通じて地域を不安定化させていると非難している。

ワシントンはまた、イランの精鋭、イスラム革命防衛隊が、世界の石油生産量の5分の1が通過する難所で、戦略的なホルムズ海峡の海上交通を妨害していると非難している。

米国の将軍がオマーンを訪問した目的もホルムズ海峡が焦点にあり、オマーンの新参謀長アブダラ・ベンカミス・アル・ライシ少将と公式に接触することだった。

土曜日には、マッケンジー大将はハサブの海軍基地が置かれているオマーンの険しい半島を訪れている。ハサブは海峡の海上交通をオマーン側から管理しているのに対し、対岸にはイランのケシュム島がある。

「我々は海峡をはさんで約28マイル(45km)の距離でイラン側と対峙しており、対岸のケシュム島を臨んでいる」と将軍は述べた。

「土曜日は靄っていて対岸は見えなかったが」と、将軍はニヤリとした表情で付け加えた。

訪問は平和的に終わったが、治安は厳しく、将軍はテヘランが2020年1月にバグダッドで米軍の無人機攻撃で殺害されたイランの将軍ガセム・ソレイマニの仇を討とうとしていることを否定しなかった。

「イランが、米側の無人機攻撃によるガセム・ソレイマニ殺害への対抗手段を取る可能性は まだあると思う」と将軍は述べた。

「我々は常にこの地域での部隊の防御能力を評価している。それも非常に厳しい目で見ている。万全の準備ができていると確信している」

しかし、彼は自分自身が攻撃される危険性があることを恐れていないと述べた。

「私は年老いた海兵隊の将軍だ」と述べ、「これまでも多くの場所で、何度も危険な目に遭っている。適切な防御策が取られていると確信している」

先月、イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイにリンクされたツイッターアカウントが、ドナルド・トランプ前米大統領を標的にしたと思われるソレイマニへの復讐の呼びかけを投稿した。

イラクではここ数ヶ月、ワシントンが親イラン派を非難するロケット攻撃が、米軍が使用している基地を直撃している。

オマーン・スルタン国はアメリカの同盟国であり、同国内には複数の航空基地があり、海軍は南部のサラーラ港を利用している。

オマーンはイランと地域の敵国との間の仲介役を務めることが多く、2015年の核合意につながった、米国を巻き込んだ会談を円滑に進める上で重要な役割を果たしてきた。

人口450万人のオマーンはイランの隣国でもあり、テヘランに対する国際的な経済制裁が貿易に影響を与え、マスカットの経済に打撃を与えている。

オマーンの統治者であるスルタン・ハイサムは、現代のオマーンの建国の父である従兄弟のスルタン・カブースの死後、2020年1月に即位している。

カブースは、かつてのアラビア半島の僻地を、中立と不干渉の堅実な政策で近代国家へと変貌させた。

スルタン・ハイサムは、政権の座に就いて以来、何度か政権交代を行い、軍の指導部を再編成してきたが、スルタンの方針を変えないことを誓っている。

AFP

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