
ハイアト・タハリール・アル=シャームが大部分を支配するシリアの北西部には緊急支援を必要としている280万人を含む約400万人が住んでいる。
ベイルート:反政府勢力が支配するシリア北西部の住人は来月末までにアストラゼネカのコロナウイルスワクチンの初回出荷を受ける。世界保健機関WHOが火曜日に伝えた。
ワクチンは、世界中の人々が公平にCOVID-19ワクチン接種機会を得られるようにすることを目的とした国連が関与するCovaxプログラムを通じて調達された。
ワクチンの35〜40%は2021年第1四半期に提供可能になり、第2四半期には60〜65%が提供可能になるとWHOの広報担当者が述べた。
反対派が掌握する地域の保健局は、来月までに12万回分のアストラゼネカワクチンが入手できる見込みであると伝えた。
これにより、最前線で働く医療従事者、高齢者、慢性疾患を持つ人々から接種を開始し「60,000人をカバーすることができる」と、広報担当者Imad Zahran氏が述べた。
シリア北西部は、大部分をハイアト・タハリール・アル=シャームが支配しており、緊急支援を必要としている280万人を含む約400万人が住んでいる。
HTSはシリアの旧アルカイダ関連組織の元メンバーが支配する同盟だ。権利擁護団体は、とりわけこの地域の混雑した難民キャンプが危機的なコロナウイルス集団感染の発生原因となる恐れがあると述べている。
この反政府勢力の拠点では、昨年の集団発生発覚以来、21,136件の感染と408人の死亡が報告されている。
シリア政府が支配する地域で当局は、15,230件のコロナウイルス感染と1,001人の死亡者を記録している。同国北東部のクルド人が支配する地域では、8,600人近くの症例と313人の死亡が記録されている。
しかし医師や権利擁護団体によれば、特にシリア北東部は、政府が国連によるCOVID検査向け研究所設置を許可しなかった地域であり、症例数、死者数ははるかに多い可能性があるとのことだ。
シリア北東部のクルド人による行政当局者は、「コロナウイルスワクチンの調達についてWHOと協議しているが、まだ合意には至っていない」と述べた。
AFP