• ICCは40人以上の捕虜を殺害した容疑で、ヴェルファッリ容疑者を2度起訴している
• 今月、拡散されている動画の中では、制服を着た部下たちと一緒にいたベンガジの自動車ショールームで、同容疑者が襲撃されていた

トリポリ：武装集団が3月24日、戦争犯罪で指名手配中のリビア東部の司令官を暗殺した、と医師たちが述べた。リビアの新たな統一政府に最大の課題をもたらしたこの出来事は、今後暴力激化の恐れがあることを浮き彫りにした。

リビア東部でライバル派閥同士間の軋轢が高まるなか、軍当局筋によると、マフムード・アル・ヴェルファッリ容疑者は、2人のボディガードに付き添われて、ベンガジのある病院の外に駐車されていた車から撃たれたという。

ヴェルファッリ容疑者は、近年リビア東部を支配してきたハリファ・ハフタル氏が率いる反政府武装組織の連合軍、リビア国民軍（LNA）を慕う精鋭部隊の司令官だった。

リ容疑者が、目隠しをされた10人の捕虜を銃殺したと思われている写真が出てきた2018年の事件をはじめとして、40人以上の捕虜を殺害した容疑で、ヴェルファッリ容疑者を2度起訴している。

今月、拡散されている動画の中では、制服を着た部下たちと、ベンガジの自動車ショールームにいた同容疑者が襲撃され、武装集団は武器を振り回しながら、家具やコンピューターを粉々に破壊していた。

リビア東部でのライバル派閥同士間の軋轢は、ここしばらくの間高まっており、一連の報復攻撃が起きて、さらに高まる可能性がある、とヨーロッパ外交関係委員会のタレク・メゲリシ氏は語った。

「私はこれを、国民合意政府（GNU）初の大きな問題になるだろうと思っています」と、同氏は語った。

国連の和平促進の取り組みの一環として、GNUは今月、長年リビアを支配してきた東と西の2つのライバル政権から引き継いで、政権を統一した。

LNAが長年支援してきた東部の政権、代表議会は23日、ベンガジでの式典でGNUにその政権を委譲した。

リビアの分割された国家機関を統一し、12月の選挙準備をしなければならないという課題に加えて、GNUは無数の派閥勢力との切迫した治安状況にも対処する必要がある。

24日に、リビアの国連特別特使ヤン・クビシュ氏は、安全保障理事会に次のように述べた。「さまざまな武装集団が何一つ支障なく、軍事作戦を続けており、人権侵害はほぼ全く処罰を受けることなく続いています」

先週、GNUのアブデルハミド・ドベイベ首相は、ベンガジで遺体が発見されたら、政権主導で捜査を開始すると述べた。

ロイター通信