
モハメド・アブ・ザイード (Mohammed Abu Zaid )
カイロ : 考古学者たちは月曜日、エジプトで最近起きている一連の災害はファラオの呪いが引き起こしたものだという意見を一蹴した。
数日のうちに、タハリールのエジプト博物館から、22 体の君主のミイラを国立エジプト文明博物館の展示スペースに恒久的に移転する計画と時同じくして、エジプトでは大きな事故が連続して起こっている。
そしてこれらの大事故は、現在進行中の、古代君主のミイラの移転に関連している、と示唆する報告もある。
巨大な貨物船が座礁し、スエズ運河を塞いでから、エジプトは世界の注目を集めている。これによって、戦略上重要な水路を通過する、一日あたり数十億ドル相当の貿易が妨げられている。
またエジプトでは、ソハーグで列車による死亡事故が起こった。スエズ橋の 10 階建ての建物が倒壊し、ザガジグ駅では店舗の火災が起きた。マリオティアの建設中の橋のコンクリート柱が倒壊し、マアディ・タワー (Maadi Tower) 、そしてミンヤでは家屋の火災が起きた。
これらの事故はすべて、エジプト観光古代省による、ミイラのファラオの移転準備に伴って起きている。この移転は、様々な考古学的、文化的活動を達成することを通じて、カイロや他の都市の発展、近代化を目指す、現在進行中の国家の取り組みの一環である。
「王の安眠を妨害する者の元には、瞬く間に死が訪れることとなる」、と警告する古代君主を引き合いにして、こうした事故の時期はファラオの呪いが原因だ、とするソーシャルメディアのユーザーもいる。
しかし、前エジプト古代相ザヒ・ハワス (Zahi Hawass) はこうした意見に異議を唱えた。「これらの事故が起きたことは単なる偶然で、事故とミイラには何の関係もない」、と彼は話した。
彼は、古代エジプト人の墓標の発掘をいくつか指揮しているが、危害を受けていない、と考古学者は指摘した。
移転される博物館の展示の中には、王ラムセス 2 世、セケンエンラー・タア、トトメス 3 世、そしてセティ 1 世、また女王ハトシェプスト、メリトモアン、王アメンホテプ 1 世の妻、アハメス王の妻、アハメス=ネフェルタリのミイラがある。
エジプト人歴史学者で作家、バッサーム・エル=シャムマア (Bassam El-Shammaa) もまた、ファラオの呪いという国内の噂を否定した。寺院の壁に彫られた文言や様式は、単に古代エジプト人の想像を表すだけです、と彼は話した。
中にはカビの生えたミイラもあり、このカビが原因で、呼吸器系が冒され致命的となることもある、バクテリアの堆積が墓標の壁に作られるのです、と彼は加えた。
また、棺からはアンモニアガスが漏れ出すこともあり、その結果、目や鼻がひりひりしたり、肺炎、そして時には死に至ることもありますし、一部の墓の内部で見受けられるこうもりの糞によって、インフルエンザと同様の呼吸器系疾患を引き起こすこともあります、と彼は指摘した。