
ワシントン:米国は、レバノンのラフィク・ハリリ元首相の暗殺事件で有罪判決を受け、現在逃亡中のヒズボラのメンバーの居場所を特定する情報に対し、1,000万ドルの報奨金を支払うとしている。
米国務省は、サリム・アイヤシュ被告の「居場所または身元確認につながる情報」またはアイヤシュ被告が「米国人または米国の財産に対する国際テロ行為に関与することを妨げることにつながる情報」に対して報奨金を支払うと発表した。
#LISTEN: @bahaa_hariri_ welcomes $10m US bounty for
— Arab News (@arabnews) March 29, 2021
Salim Ayyash, the Hezbollah fugitive convicted for assassination of his father – former Lebanese PM Rafik Hariri https://t.co/ItdKj4GfjC pic.twitter.com/39Ta5DCysE
国連がオランダに設置した「レバノン特別法廷」は12月、2005年のハリリ元首相暗殺事件について、アイヤシュ被告に対し本人不在のまま終身刑の判決を言い渡した。
57歳のアイヤシュ被告はレバノンに潜伏していると考えられているが、ヒズボラのハサン・ナスルッラーフ議長は同氏の引き渡しを拒否している。
レバノン特別法廷は、2000年代半ばに発生したレバノンの政治家が襲撃された他の3件の事件についても、アイヤシュ被告を審理するとしている。
また国務省は、アイヤシュ被告が米軍関係者へ危害を加えることも企てたことがあるとしている。スンニ派のイスラム教徒であるハリリ元首相は、イランが支援するイスラム教シーア派の武装組織ヒズボラと同盟関係にあるシリアによるレバノンの支配に反対したため、殺害されたとされている。
この暗殺事件をきっかけに、シリア軍をレバノンから撤退させた「杉の木革命」が起こった。
米国はヒズボラをテロ集団と見なしているが、レバノンでは議会に議席を持つなど政治的な力を持っている。
AFP