
ベイルート:クルド人勢力は4月2日、シリア北東部のアル・ホール難民キャンプでの治安作戦の一環として、ダーイシュのメンバーと疑われる125人を捕らえたと発表した。
米国が支援するシリア民主軍(SDF)は、今年に入ってから40回以上の暗殺事件が発生し、動揺が起きている過密状態のキャンプで、ダーイシュの工作員を対象とした捜索活動を3月28日に開始したと発表した。
クルド当局は、ダーイシュの戦闘員が住民の間に潜んでいるため、約62,000人が住むキャンプが過激派の火薬庫と化していると警告している。
「125人のISのスリーパーセルを捕らえました。そのうちの20人は同キャンプでの工作活動と暗殺を担当していました」と、クルド人治安部隊アサイシのアリ・アル・ハッサン報道官は述べた。
ハッサン氏によると、今年に入ってから47人以上が殺害されているという。
同氏はアル・ホ―ルの町にあるアサイシ本部で会見し、数人のダーイシュのメンバーが避難民のふりをしてキャンプに潜入したと述べた。
「彼らの目的は、キャンプの中で活動し、グループを再編成することでした」とハッサン氏は記者会見で語った。
同捜索中に、アサイシは「爆発装置の準備に使われる電子回路」や、その他の軍用品を発見したと、同氏は付け加えた。
アル・ホールは、シリア北東部のクルド人が運営する2つの避難民キャンプのうちの大きいほうで、過激派ダーイシュの家族だと疑われる人々が収容されている。
キャンプにいるのはほとんどがシリア人とイラク人だが、ヨーロッパとアジアからの数千人も収容されている。
多くの住民は、同キャンプを、2014年に過激派がシリアと隣国イラクの広範囲で建国を宣言したダーイシュの原型国家の最後の痕跡と見なしている。
「幹部を含む多くのスリーパーセルを逮捕しましたが、アル・ホールの危険はまだ終わっていません」とハッサン氏は述べた。
「私たちの作戦の成功は・・・国際的な支援なしには長続きしないでしょう」
シリアのクルド人たちは、シリア北東部で拘束されている外国人を本国に送還するよう国際社会に繰り返し求めてきた。
しかし、こうした呼びかけはほとんど無視され、これまでのところ、子どもを中心とした一部の人たちしか帰国が許されていない。
AFP通信