
カイロ:リビアの首都トリポリで、武装グループが暫定政府の本部となっているホテルを威嚇行動として一時的に占拠した。
金曜日の事件は、今週初めに3名で構成される大統領評議会が、リビア版CIAともいえる情報機関の新たな長官を任命した後に起こった。トリポリを支配した武装グループは、フセイン・ハリファ氏を長官に選出したことに対して不満を持っていたと見られる。
大統領府の広報官であるナジワ・ウィーバ氏によると、トリポリ中心部にあるホテル・コリンシアを占拠された際に怪我人は出なかった。イスラム教の週末にあたる金曜日、ホテルにはほとんど人がいなかった。
規定により匿名で情報提供をした内務省の関係者によると、しばらくして武装グループはホテルを後にしたという。ハリファ氏及び武装グループのリーダーからは、土曜日の時点でコメントは得られなかった。
今回の占拠は、年末に予定されている総選挙に向けてリビアの舵取りを任されている暫定政府の前途の厳しさを際立たせた。暫定政府は総選挙に向けて、紛争状態にあった国を取りまとめるのに苦労している。
ウィーバ氏によると、大統領府には常設の本部が設置されていないため、このホテルは大統領府が会議を行う場所の一つとなっていた。ソーシャルメディアには、ホテルの入り口に武装グループが集まっている様子を撮影した動画が投稿された。
月曜日、リビア暫定政府のナジャ・アルマンクーシュ外相は、トルコ軍を含むすべての外国籍軍と傭兵を石油資源の豊富な北アフリカの国から退去させるよう呼びかけた。
この呼びかけはトルコへの反撃と捉えられ、リビア西部の親トルコ派の反感を買った。
国連安全保障理事会の外交官によれば、リビア国内にはシリア人、スーダン人、チャド人、ロシア人など、2万人以上の外国人戦闘員や傭兵がいるという。
リビアでは、2011年にNATOが支援した反乱により長年の支配者であったムアンマル・カダフィ大佐が倒され、国内が混乱に陥った。
AP通信