
ダウド・クッタブ
エルサレム:エルサレムの一触即発となる場所、アル・アクサーモスクの敷地で起きた衝突で、200人以上が負傷した後、イスラエルは5月8日の土曜日、さらに多くの抗議行動に備えていた。
この騒動は金曜礼拝の後に起きた。この時、イスラム教で3番目の聖地の外で暴動が起き、イスラエルの機動隊がパレスチナ人たちにゴム弾、催涙ガス、閃光弾を発射した。
イスラエルの機動隊がゴム弾を使用して、UNESCOの世界遺産にいる礼拝者たちを散り散りに追い払った時、少なくとも3人が重傷を負っていた。
イスラエルの機動隊はこのモスクのプラザを急襲し、この建物内で音響手榴弾を炸裂させた。そこでは、女性や子どもを含む多数の礼拝者たちが、ラマダンの最終金曜日に祈りを捧げていた。
イスラエルが行ったラマダンの期間中のオールド・シティーの一部地域への立ち入り規制や、ユダヤ人が入植するために、東エルサレムに住むパレスチナ人の4家族に立ち退きが迫られていることをめぐって、緊張が高まる中でこの衝突は起きた。
イスラエルの暴力は、国際的な非難を呼び起こした。
サウジアラビアの外務省が声明の中で、王国は「エルサレムの自宅から数十人のパレスチナ人たちを退去させ、彼らをイスラエルの支配下に置くイスラエルの計画と措置を認めまない」と述べた。
UAEは衝突と自宅退去の恐れを「強く非難した」。ハリファ・アル・マラー外務大臣の声明は、イスラエル当局に緊張を緩和するように促した。
UAEはイスラエル当局がパレスチナ市民を保護するために、国際法に従って、責任を担う必要があることを力説した、と国営のエミレーツ通信社(WAM)が声明を伝えていた。
アル・アクサ―モスク修復のためのハシミット基金のワスフィ・カイラニ事務局長が、イスラエルの行動に弁解の余地はない、とアラブニュースに語った。
「7日の金曜日の夜に起きたことに、弁解の余地はありません。ラマダン最後の10日間の神聖な日々に、このモスクの不可侵権を侵したことは違法であり、礼拝をする権利の明らかな侵害です。このモスクの現状は保護されなければならない」
エルサレムのワクフ評議会の委員でもあるカイラニ氏は、イスラエル機動隊が礼拝者たちの心の平安を掻き乱しただけでなく、クリニックや門をはじめとして、モスクの財産も破壊したのだと語った。
エルサレム商人委員会のヒジャジ・リシェク会長が、イスラエル機動隊の攻撃は、パレスチナ人を怖気づかせることが目的であり、ユダヤ人過激派が、エルサレムの日と呼んでいる日に、アル・アクサ―モスクへの大掛かりな侵入を敢行するという脅しがあった後に、この攻撃が行われた、とアラブニュースに語った。
「しかし、エルサレムの人々は恐怖という壁を突破し、もはやイスラエルの兵士やイスラエルの刑務所を恐れてはいません」と、リシェク会長は語った。
リシェク会長はアラブ・イスラム教諸国に、パレスチナ人がこのモスクを守り通せるように支援を要請した。
オールド・シティーでの深夜の衝突は、エルサレムの近隣地区、シェイク・ジャラー地区での緊張感が数日間続いた後に起きた。この地区では、イスラエル人たちがパレスチナ人コミュニティー全体を立ち退かせて、非常に過激なユダヤ教徒の入植者たちに不動産を譲渡させようとしている。
ワクフ評議会、ヨルダン、アメリカ、EU、欧州諸国、アラブ諸国はこの都市での暴力を非難する声明を発表していた。
アメリカは全ての当事者たちに、イスラエルとパレスチナの最終段階にある和平交渉を頓挫させかねない行動、例えば入植なども避けるように呼び掛けた。
国際連合安全保障理事会決議2334は、エルサレムでの入植を含む全ての入植を違法と見なしている
イスラエルの警察は、警官たちが石やかんしゃく玉で攻撃され、警官たちは秩序を回復する必要があったという声明を発表していた。
警察の声明は、警官17人が負傷し、少なくともその半数は、なお一層注視が必要な状態であると主張していた。
イスラエルのパレスチナ市民は、アル・アクサ―モスクでの礼拝者たちへの支持を示すために、少なくとも6台のバスに分乗して向かったが、アブ・ゴーシュ村付近で、これ以降のバスの通行を禁じられた。
彼らがバスを下車して、この場所まで残りの20 kmを歩き始めた後、地元の住民たちが個人の車で彼らを迎えに来た。