
エルサレム:ヨルダン川西岸地区で7名のパレスチナ人が殺害される
イスラエル軍の発表によれば、1名が兵士を刺そうとして死亡し、パレスチナ保健当局により死亡を確認されたほか、6名のパレスチナ人がイスラエル軍の銃撃により死亡した。
保健省によれば、5名は数か所で起きたイスラエル軍との投石をともなう衝突で死亡。6人目は金曜にイスラエル軍兵士を刺そうとして死亡。7人目はナブルスで死亡した。
イスラエルでは、ガザへの大規模な空爆にともない、国内のアラブ人とユダヤ人の間でかつてないほどの緊張が生じている。また、ヨルダン川西岸地区では暴動がエスカレートして死者が出るなど、紛争が拡大している。
パレスチナ治安関係者によれば、今回の戦闘は2000年に始まった第2次インティファーダ(暴動)以来、最も激しいものだという。
パレスチナ自治区の武装グループは、月曜からイスラエルに向けて1,800発以上のロケット弾を発射し、9人が死亡した。この1週間というもの、国中でサイレンが鳴り続けている。
金曜のヨルダン川西岸地区での暴動は、長期におよぶイスラエルとパレスチナの伝統的な対立という一面もあるが、金曜の暴動はガザ地区での敵対行為の激化とイスラエル国内の不安定な情勢が関連しているものと思われる。
国際赤十字赤新月社によれば、1967年からイスラエルに占領されているガザ地区では、パレスチナ人がイスラエル軍の銃弾や催涙ガス、ミサイル砲弾などで撃たれ、150人以上が負傷した。
国連は、日曜に安全保障理事会を開き、ガザ問題を扱う予定だと述べた。
中国は、米国が金曜の安全保障理事会の開催を中止したことに対し、イスラム教徒の苦しみを無視していると非難した。
米国務長官のアントニー・ブリンケン氏は、「米国はイスラエルの市街地での暴動に深い懸念を抱いている」と述べ、イスラエルへの渡航を「再考」するよう市民に呼びかけた。
ドイツのアンゲラ・メルケル首相のスポークスマンは、ハマスがイスラエルにロケット弾を発射したことは「テロ攻撃」にあたると述べた。
ブリティッシュ・エアウェイズ、ルフトハンザ航空、イベリア航空など複数の国際航空会社は、この攻撃によりフライトをキャンセルした。
イスラエルは、エルサレムやテルアビブなど、自国領土に向けて発射された数百発のロケット弾を迎撃したと発表した。
イスラエルは、ハマスの爆弾製造施設や幹部自宅など、軍事目標とされる約750箇所を攻撃し、高層ビル3棟を破壊した。
イスラエルは、ハマスとその同盟国であるイスラム聖戦の指導者30名以上が死亡したものとみている。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、「我々はハマスやその他のテログループに大打撃を与えると言ったが、今はそれを実行しているところだ」と語った。
「彼らは今、代償を払っている。これからも払い続けることになるだろう。我々の報復はまだ終わっていないからだ」。
イスラエル国内では、アラブ人とユダヤ人が殴り合い、礼拝所が襲撃されるという前代未聞の暴動が起きている。
警察によれば、今週は750名以上が逮捕されたが、うち100名以上が一晩のうちに逮捕されたという。
月曜にアラブ人がユダヤ系イスラエル人に射殺されたロードでは、シナゴーグの外壁が一晩で焼失した。
当局によれば、ネタニヤとベルシェバでは暴動を起こそうとしていたユダヤ人が警官に拘束されたほか、アラブ人が投石やガソリンの爆弾で警察や警察署を攻撃した町もあるという。
テルアビブ近郊のバットヤムでは、ユダヤ人の極右暴徒がアラブ人と思われる男性を殴り、重傷を負わせている。
ネタニヤフ首相は、「ユダヤ人のアラブ人へのリンチも、アラブ人のユダヤ人へのリンチも、正当化されるものではない」と述べている。
イスラエル民間航空局によれば、ガザからロケット弾が発射された場合、テルアビブへの到着便は沖合を周回するよう指示されており、パイロットは南部のラモン空港に迂回するか、滑走路に危険がないか確認できるまで待機するかのどちらかを選択しているという。
AP/AFP