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ヨルダンの議員、イスラエルへの外交的な攻撃として大使の追放を要求

イスラエル大使館付近にてアンマンのパレスチナの人々との団結を表明するデモ参加者。大使は月曜、90人のヨルダン議員によって追放の要求を受けている。(ロイター)
イスラエル大使館付近にてアンマンのパレスチナの人々との団結を表明するデモ参加者。大使は月曜、90人のヨルダン議員によって追放の要求を受けている。(ロイター)
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18 May 2021 06:05:54 GMT9
18 May 2021 06:05:54 GMT9
  • ヨルダンの130人の下院議員のうち90人がイスラエル大使の追放を要求する覚書に署名した
  • この行動はアルアクサ・モスクやガザへのイスラエルの「残酷で野蛮な」攻撃に対する抗議・拒絶の印として行われた

ラエド・オマリ 

アンマン: 月曜、ヨルダンの議員が「人道に対するイスラエルの犯罪」への反応としてアンマンのイスラエル大使の追放を要求した。

ガザや被占領ヨルダン川西岸地区における暴力に関する月曜の特別会議に出席していた議員のほぼ全員が、エルサレムにおけるイスラエルの行動やそれに続く爆撃作戦を受けて、大使を追放するよう政府に求めた。

ヨルダンはエルサレム旧市街にあるイスラム教とキリスト教の聖地の守護者である。

ヨルダンの130人の下院議員のうち90人がアルアクサ・モスクやガザへのイスラエルの「残酷で野蛮な」攻撃に対する抗議・拒否の印としてアンマンのイスラエル大使の追放を要求する覚書に署名した。

この署名(アラブニュースがそのコピーを閲覧)は政府に対し、イスラエル大使を追放してテルアビブのヨルダン大使を呼び戻すことによって「シオニスト団体」との外交関係を切るという大胆な姿勢を採択するよう求めるものである。

先週、ヨルダン政府は、アンマンのイスラエルの代理公使を呼び出し、「アルアクサ・モスクの礼拝者や東エルサレムのシェイク・ジャラ地区に対するイスラエルの攻撃」に異議を唱えたと述べた。

他の議員は1994年のヨルダン・イスラエル平和条約や2国間の天然ガス取引など、イスラエルとの全ての協定を取り消すよう要求した。

2016年、ヨルダン電力公社はヒューストンを拠点をするノーブル・エナジー社(イスラエルのリバイアサンガス田において最大のシェアを持つ)と100億ドルの天然ガスを購入するという15年契約に調印した。

当時の政府は、これによって一日あたり2億5,000万~3億立方フィートの天然ガスをノーブル・エナジー社から輸入することとなり、取引を増やすことでヨルダン王国は約9億9000万ドルの節約ができると述べた。この契約の下、ヨルダンは年間30億立方メートルの天然ガスを受け取ることとなる。

他の議員(大部分はイスラム教徒寄り)はハマスの「抵抗活動」を称賛し、戦争犯罪および人道に対する犯罪として国際刑事裁判所にイスラエルを提訴することを求めた。

会議に出席していたビシェル・アル=ハサーウネ首相は、ヨルダンはガザやエルサレムやヨルダン川西岸地区へのイスラエルの攻撃に対処するための独自の法的・外交的手段を持っていると述べ、「あらゆる選択肢を用意している」と付け加えた。

アル=ハサーウネ首相は、パレスチナの人々の権利やその他のものを守り、イスラエルの侵害行為を浮き彫りにするため、こうした外交的選択肢のいくつかが使用されることになると語った。

アル=ハサーウネ首相は、イスラエルが人道に対する犯罪を犯したことを糾弾し、長引く紛争に対するヨルダンの揺るぎない立場はアブドッラー国王によって宣言された3つの「NO(ノー)」に根差していると述べた。エルサレムを諦めることに対するノー、パレスチナ人が帰還する権利を放棄することに対するノー、ヨルダンでのパレスチナ人の再定住に対するノーである。

大使の追放に失敗した場合は政府に不信任案を出すという一部の議員からの圧力を受けて、アル=ハサーウネ首相は、「政府は全ての選択肢を検討し、議会の請願書を受け取った後、国益に資する適切な行動を取ります」と述べた。

シェイク・ジャラ

また、ある議員グループは東エルサレム地区の出来事を「パレスチナ人に対する不当な行為」と呼び、これについて世界中の議会にメッセージを伝えるため、議会代表団がシェイク・ジャラを訪問することを要請した。

迅速な行動を求めて提出された覚書の中で、エルサレムのパレスチナ人の存在を支持するためにシェイク・ジャラを訪問する議会代表団を結成し、エルサレム旧市街の聖なる神殿の守護者としてのヨルダンの立場を再確認するよう100人の議員が要求した。

アル=ハサーウネ首相によると、政府はパレスチナ自治政府にシェイク・ジャラに関する文書を提供し、ラマッラーに拠点を置く政府がエルサレムにおけるイスラエルの「人口動態の変化」の慣行に対処できるよう支援したという。

4月22日のラマッラー訪問の期間中、アイマン・サファディ副首相兼外務大臣は、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長に文書を提出し、パレスチナ人によるシェイク・ジャラの所有権を示した。

ヨルダンが東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区を統治していたのは1967年6月のアラブ・イスラエル戦争までだったが、ヨルダンはエルサレムの聖地の守護者であり続けている。

占領されているヨルダン川西岸地区へのサファディ氏の訪問は、パレスチナ人が多く住むシェイク・ジャラ地区で、5月5日までに家を出なければ立ち退くよう裁判所が複数の世帯に命じたことが報じられた後に行われた。

「パレスチナの居住者が完全な権利を保持できるよう、全ての文書を提供しました。エルサレムはパレスチナ国にとってのレッドラインであると同時に、ヨルダン、国王、我々国民にとってのレッドラインでもあります。私たちはエルサレムのイスラム教・キリスト教の聖地における歴史的・法的な既存の立場を弱体化させようとするあらゆる活動に立ち向かいます」アッバス議長との会談後、サファディ首相がこのように語ったと伝えられている。

政府はパレスチナ人に全ての登録文書を提出できていないと主張する一部の議員に対し、サファディ首相は次のように述べた。「これは事実に反しています。政府は(国家の)公文書の関連書類を全て確認し、全ての文書をパレスチナの人々および政府に提出しました。また、シェイク・ジャラの居住者に手渡された全ての文書がその地区における彼らの所有権を示していることを証明しました」

日曜、議員との会談の際、アブドッラー国王は、「ヨルダン以上にパレスチナ人の支えになっている国はありません」と述べ、イスラエルの激化を止め、パレスチナ人の生命と財産を守るため、活動的な国際的利害関係者との集中的な対話が進行中だと付け加えた。

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