
アラブニュース
ドバイ:バーレーンとクウェートは、パレスチナに関する懸念を世界の舞台に持ち込み、両国の特使は国連総会に対し、イスラエルによる占領地に対する暴力への失望と、これを拒絶する意向を表明した。
バーレーンは「ガザ地区のパレスチナ系派閥とイスラエル軍との間での暴力の継続的な連鎖や、危険なエスカレーション」を受け入れないと、国営通信社BNAの報道が、バーレーンのジャマル・ファリス・アル・ルワイエ国連常駐代表の総会での演説を引用して伝えた。
「この軍事的エスカレーションの犠牲者は、罪のない民間人や民間の施設や家屋であり、国際社会全体からきっぱりと拒絶されるべきものだ」と、同氏は述べた。
クウェートも、エルサレム市を含む被占領地パレスチナ自治区でイスラエル軍が実行している犯罪と政策を「最も強い表現で」非難した。
「クウェートは、イスラエルの違法な入植構想、パレスチナ人の家屋や財産、特にエルサレムの、つまりシェイク・ジャラー地区にある市民の資産を差し押さえようとする取り組みの全てを非難する」と、アフマド・ナーセル・アル・ムハンマド・アル・サバーハ外務大臣兼内閣府担当大臣が国連機関に対して述べた。
「このような行為は違法かつ不法な違反であり、関連する国際決議や参照すべき事項に対する甚だしい違反である」と、アル・サバーハ氏が、クウェートの通信社KUNAの報道の中で述べた。
ヨルダンのアブドラ2世国王も、ガザの状況について懸念を表明し、ツイッターで同地域の事態の緩和の必要性を強調した。
Good conversation with my friend US VP Kamala Harris. I raised need to end escalation in Gaza, preserve historical, legal status quo in Jerusalem, especially at Al Haram Al Sharif, and achieve just peace. Looking forward to advancing our partnership, ensuring regional stability
— عبدالله بن الحسين (@KingAbdullahII) May 20, 2021
ヨルダン国王はまた、エルサレムの「法的現状」を維持する必要性について、カマラ・ハリス米副大統領と電話で議論したと述べた。
エジプトはイスラエルとハマスの停戦を仲介した。停戦は、パレスチナ人232人が死亡し、さらに多くのけが人が出た11日間の戦闘を経て、21日に開始された。
双方が他方の当事者による停戦違反があれば報復する用意があると警告する中、エジプト政府は、2つの停戦監視団を派遣すると発表した。
今回の暴力は5月10日、ラマダンの断食月中、アル・アクサモスクでのデモ隊と警察との衝突時などを含め、エルサレムにおける権利をイスラエルが制限しているとパレスチナ人が激怒したことが引き金となって勃発した。
バーレーン政府は「アル・アクサモスクの礼拝者に対するイスラエルの攻撃や、イスラエル人入植者がシェイク・ジャラーの家からパレスチナ人を立ち退かせようとしていることへの強い非難」を表明すると、同国のアル・ルワイエ代表は国連演説の中で述べた。
「イスラエル政府の義務は、国際法を完全に尊重し、被占領地パレスチナ自治区における占領国としての国際的義務を果たし、聖地における宗教的自由を尊重し、エルサレムの法的・歴史的地位を変更しないことだ」。
一方のクウェートのアル・サバーハ氏は国際機関に対し、「イスラエル占領軍が実行した攻撃や犯罪は、安全保障理事会決議242、478、2334に対する一連の違反行為の一部をなし、特にエルサレムの聖地を冒涜してはならないという規定に違反している」と語った。