エルサレム: イスラエルのレビン国会議長が月曜、ベンヤミン・ネタニヤフ首相の12年間の政権に終止符を打つと思われる新政府の信任投票が来週開催されると述べた。しかし正確な日時は設定されていない。
ネタニヤフ氏の盟友であるヤリブ・レビン国会議長からの発表によって、ネタニヤフ首相が自分に反対して集まった不安定な連立から支持者を切り崩す時間が残された。反ネタニヤフ氏の連立は8党で構成されており、イスラエルの120議席あるクネセト(国会)の過半数をわずかに占めているに過ぎない。
ネタニヤフ氏の支持者は反ネタニヤフ陣営に対する激しい運動を始めた。たとえば殺害の脅迫や自宅前での騒々しい抗議活動などで、クネセトは警護特務部隊の強化を余儀なくされている。
ネタニヤフ氏はかつての自分の右派同盟が裏切って、左派や小規模なアラブ系政党(ネタニヤフ氏も手を組んでいたことがある)と同盟を結んだことを非難している。
いわゆる変化の連立は、こうした非難や思想的な違いがあるにもかかわらず結成されているものと思われる。
超国粋主義者でありネタニヤフ氏の元同盟者でもあったナフタリ・ベネット氏が、2年間の任期で首相に就任し、その後は中道派のヤイル・ラピド氏が就任する予定だ。
「この政府が樹立されるのは、過半数を取っているからです」月曜、ラピド氏はそう語り、新政府は全イスラエル国民に奉仕するものであり、「信頼、良識、善意」に基づいていると主張した。
「ここ数日で、イスラエルがどれほど変化の必要があるかが証明されました。指導者が暴力や扇動を利用して国会議員や、その子供たちや、民主主義の根幹に関わるプロセスに反対するのであれば、我々は変わらなければなりません」ラピド氏はそう語った。
イスラエルは2年にも満たない間に4回もの選挙を行ってきた。直近のものは3月である。
ネタニヤフ氏の汚職の裁判が行われている中、有権者は毎回、ネタニヤフ氏が在任を続けるべきかどうかに関して大きく二極化した。去年、コロナウイルスのパンデミックに対処するための緊急政府が樹立されたが、政治的内紛にはまり込み、12月に崩壊した。ネタニヤフ氏は3月の選挙の後、ラピド氏に権利が与えられる前に政府を樹立しようとしたが失敗した。
今回の政治的移行は、エルサレムでパレスチナ人のデモ隊とイスラエル警察との間で何週間にも及ぶ衝突が起き、緊張が高まっている中でのことであり、まだ予断を許さない状態である。衝突によりイスラエルの市内では民族間の抗争に火がつき、11日間に及ぶガザでの戦闘の引き金となった。
AP