
アンマン:ヨルダン政府は13日、紅海に脱塩プラントを建設し、5年以内の操業開始を目指すと発表した。大部分を砂漠に覆われ、現在干ばつに襲われている国に欠かせない飲料水を提供していく。
建設プロジェクトの費用は「10億ドル程度」になる、と水・灌漑省のオマー・サラーマ報道官は語った。プラントは南部のアカバ湾に建設されるという。
プラントでは年間2億5千~3億㎥の飲料水を生み出すと想定され、2025年か26年の操業開始を目指すと報道官は述べた。
「今後200年間の(ヨルダンの)飲料水のニーズを満たすでしょう」と報道官は語り、脱塩水は紅海のアカバ湾から全国へ送られると付け加えた。
ヨルダンは世界有数の水不足国。専門家によると、1000万人が住む同国は今、史上最悪レベルの干ばつに襲われている。
13の国際コンソーシアムが入札に応じており、政府はその中から7月までに5つを選抜する、とサラーマ報道官は述べた。
水の脱塩は大量のエネルギーを消費するため、参加企業は大きな油田を持たないヨルダンでプラントを操業する方法を示さなくてはならない。
報道官は先月、同国では年間およそ13億㎥の 水が必要だと述べている。
しかし、現在利用可能な量は8億5千~9億㎥にとどまっている。報道官によると、「降水量の少なさや地球温暖化、人口の伸び、継続的な難民の流入が原因で」水不足が起きているとのこと。
今年は主な飲料水用ダムの貯水量が危機的なレベルまで落ち込んでおり、その多くが通常の3分の1程度となっている。
AFP