

ジェッダ:18日金曜日、イランの人々は、政権の批評家が民主的、公正、自由とは程遠いと見なす選挙に投票する。
国の最高当局によって厳重に管理されている選挙は、政治犯の処刑に関与した疑いで米国政府による制裁の対象となっている司法官に大統領の座を引き渡すことになるだろう。
穏健保守派の現職大統領ハッサン・ロウハニ氏の後継者は、イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師の側近および弟子であり保守強硬派のエブラヒム・ライシ氏が最有力候補となっている。
「政権はこの選挙中に合法性を享受しようとしている。政府職員は政権の人気を示すため投票に行くよう指示され、当局は投票率の高さを示すため統計を操作する可能性がある」と、ハーバード大学で教育を受けたイラン系アメリカ人の政治学者、マジッド・ラフィザデ博士はオピニオン欄で述べる。
ハメネイ師は16日水曜日、イラン国民に対し投票に参加するよう促したが、経済的困難の悪化と強硬な支配に対する不満ゆえに記録的な人数が投票をボイコットすると予想される。
有権者を思いとどまらせているとみられる別の理由は、強硬的な審査機関が、より一層の自由を提唱する多くの人々を含む何百人もの候補者を失格にしたことである。
イランの政治アナリストによると、政治的制約にいら立っている若い人々は圧倒的に多く、選挙において選択肢が欠如していれば、投票はほとんど意味をなさない。
テヘラン大学の学生ソラヤさんは、アラブニュースに次のように語った。「政府は人々に投票するようにと言います。しかし私には、投票は侮辱のように思えます。私たちイラン国民がこの聖職組織の統制に不満を持っていることを世界に示すため、投票に行くつもりはありません。
「私たちは、旅客機を撃墜し(2020年1月にイスラム革命防衛隊が撃墜したウクライナ国際航空752便)、繰り返し嘘をつき、自国民を殺害し拷問する政府とは関係がありません。
「私たちは、国の天然資源を盗みそれを民兵に費やす政府とは関係がありません。穏健派や強硬派の体制は終わりです。どちらも同じです。」
聖職者と選出された役人が混在するイランにおいて、ハメネイ師が核および外交政策を含むすべての国家問題について最終決定権を持っている。とはいえ選出された大統領は、米国の制裁によって打撃を受けた経済への取り組みを担当することになる。
米国のドナルド・トランプ大統領が2015年の核合意を離脱し、テヘランの石油収入を圧迫する核関連制裁を課した2018年以来、イランでは人口8,500万人のうち50%以上が極貧生活に追いやられている。
経済への怒りに対する脆弱性を認識しているイラン指導部は、2017年以来勃発している、抗議者たちが「政権交代」を求めた路上抗議運動の復活を恐れている。