
ハゼム・バロウシャ
アル・カララ、ガザ地区:モハメド・アブ・アムラと彼の妻マルワは、ハネムーンを終えることさえできずに家無しになってしまった。イスラエルの戦闘機がガザ地区南部のアル・カララにある一家の建物を瓦礫に変えてしまったのだ。
34歳のモハメドは自身の結婚式とアパートの費用の支払いのために3年間働いて貯蓄をしてきた。数瞬でそれは消し飛ばされてしまったのである。
イスラム聖戦の上級軍事指導者が暗殺されて以降、イスラエルはガザ地区での行動をエスカレートさせており、水曜日以来、モハメドとマルワ、そして彼の20人にのぼる大家族は小さな小屋に押し込められている。
「私達は住む所が無くなってしまった。何年にもわたる労働の成果、それとあらゆる家具や財産、そして私達の身分証明書さえも、今や家の瓦礫の中だ」とモハメドはアラブ・ニュースに語った。
このカップルは穏やかで安定した人生を夢見ていた。モハメドはショックを受けており、今後しばらくの間、何が起きるのかも分からない状態だ。一方彼の花嫁であるマルワは、攻撃以降「酷い心理的トラウマ」に苦しめられてきた。「私は自分の幸福が妻と共に続き、ハネムーンを済ませ、自分たちの日々がより美しくなることを夢見ていた。しかし、何年にもわたる労働の成果は打ち壊されてしまった」と彼は語った。
モハメドは悲しみと痛みと共に、彼の家が爆撃された瞬間のことを思い出す。この家は彼の父が子供と孫たちが住むために30年前に建てたものだ。
「あの夜、イスラエル国防軍(IDF)の士官を名乗る人物が私の父の携帯電話に電話をかけ、父に7分以内に家から離れるよう要求した」と彼は付け足した。
モハメドの父であるハモウダ・アブ・アムラが、その運命の夜の話の穂を継いだ。
「その時点で、私が家族を救うために残された時間は数分しかなかった。私は彼らに避難するよう叫び、近所の人たちの所へ急いで向かった。」
「私は士官から2回目の電話を受けた。その人物は私に、彼らがあと2分以内に家を爆撃すると言ってきた。そして、私はモハメドと彼の嫁がまだアパートに居ることを思い出した。私は急いで向かい、彼らを着の身着のままで連れ出した。」
2014年の戦争以来、イスラエルはガザ地区を爆撃している。ターゲットを破壊する数分前、彼らは住民に対し逃げる必要があることを告げるのである。
「私たち、つまり私の家族と近所の人々は、家から200m離れた場所に集まった。ドローンが警告のためのミサイルを放ち、その後で戦闘機が2発のミサイルを放った」とハモウダは語った。
IDFは先週火曜日にガザ地区での作戦を開始し、それに伴ってイスラム聖戦の軍事部門である北部アルクッズ旅団の指揮官、バハー・アブ・アル=アッタと彼の妻の暗殺を行った。
8人の子供と3人の女性を含む34人のパレスチナ人がそれ以来殺害されており、また109人が負傷している。ガザの公共事業・住宅省はイスラエルの空爆で30戸の住宅が全壊し、他500戸が一部損壊したと発表した。