



メネクセ・トキャイ
アンカラ:トルコ南部の沿岸地域で発生した山火事による死者は4人にのぼっている。数十の村や一部のホテルから人々は避難し、消防隊員らの炎との戦いは金曜日で4日目となった。
今週、トルコのエーゲ海や地中海沿岸、および内陸部の各県で70件以上の山火事が発生した。
少なくとも4人が死亡し、数十人が入院していると報告されている。
べキル・パクデミルリ農業・森林相によると、6つの県で火災が発生している。また、当局者は火災を起こした者がいれば責任を問うことを約束した。
観光地では村や一部のホテルから人々が避難しており、テレビでは家に迫る火災から野原の中を逃げる人々の様子が放送された。
パクデミルリ氏によると、地中海のリゾート地アンタルヤやエーゲ海のリゾート地ムーラ県では、いまだに火災が続いているという。
同相は、「今朝の時点で山火事の一部を抑え込みたいと考えていた。控えめに言って状況は改善しつつあるが、山火事を食い止められているとはまだ言えない」と述べた。
トルコでは夏場の山火事はよくあることだが、今年の山火事は今までに例のない水準に達している。
南部のリゾート地マルマリスの市長は、火災の原因を「破壊行為」とし、調査を開始したと述べた。マルマリスとボドルムの観光地では別々の火災が発生し、多くの建物やホテルから人々が避難した。
アゼルバイジャン、ロシア、ウクライナ、ギリシャなどの国々が緊急支援を行っている。3機の飛行機、9機の無人機、38機のヘリコプター、680台の消防車、そして4000人以上の人員が消火活動にあたっている。
トルコが森林火災の消火に使用できる飛行機は3機しかないが、すべてロシアから1日130万リラ(15万4350ドル)でリースしている。
南部メルシン県の議員で主要野党、共和人民党(CHP)のメンバー、アルパイ・アントメン氏は、アラブニュースの取材に対して次のように話した。「我々は最初から現場の状況を注視していた。幸いなことに、消防隊は山火事が人の住む場所に到達するのを食い止めた。しかし、この悲劇的な事件は、このような緊急事態における国家機関の弱さを改めて示した」
アントメン氏は他の野党議員とともに、1年前からトルコ政府に国の消防能力を向上させるよう働きかけてきた。
「我々が議会で質問しても誰も答えず、その結果をすべての人が目の当たりにした。トルコの大統領は13機の自家用機を所有しているが、政府はなぜこれまで消防用の飛行機を1機も買うことができなかったのか」とアントメン氏は語っている。
この地域の他の場所でも山火事は発生している。当局者によると、ギリシャではこの24時間で40件以上の山火事が発生し、風と気温の上昇によって火災が広がっている。火曜日には、アテネの北にあるマツの森林を裂くように焼く火災が発生し、鎮圧されるまでに十数軒の家屋に被害を与えた。
航空専門家のトルガ・オズベク氏はアラブニュースに対し、トルコは年間の水輸送能力を2018年の8万トンから今年は14万8000トンに増やしたと話した。
「山火事との戦いには、地理的条件に応じてさまざまな種類の飛行機やヘリコプターを使用する統合的アプローチが必要だ。トルコは過去35年間、消防用ヘリコプターをリースで借りてきたが、購入するよりもコストがかかることが判明した」とオズベク氏は述べた。
オズベク氏は、トルコには恒久的な消防飛行隊の保有が必要で、このような緊急事態のために相応の予算を割り当てるべきだと指摘した。
「火災対策にどれだけ資金を投じても、火災はいつでもどこでも発生する可能性があるため、常に不十分だ。この件に関する具体的な政策を策定する際には、地球温暖化の影響や、国内で進行中の干ばつを常に考慮する必要がある」とオズベク氏は付け加えた。
今週、レバノン北部の山岳地帯でもマツの森林が広い範囲で焼け、少なくとも消防士1人が死亡し、一部の住民は避難を余儀なくされた。