
サイード・アルバタティ
アレクサンドリア: フーシ派は、2014年後半に権力を掌握して以来、数百人の囚人を拷問し殺害したとして非難されている。
イエメンの人権省は、過去7年間で33人の女性を含む350人の囚人が激しい拷問と意図的な医療の不提供が原因で死亡したと発表した。同省によると、武装組織フーシ派は、フーシ派支配下にある地域で囚人に対して依然として従来と同じ過激な手法を用いているという。
活動家らは、フーシ派支配下の刑務所で囚人が人権侵害を受けており、国際社会が介入しなければ彼らが死亡する可能性があると警告した。
人権省の声明によると、サナア、ハッジャ、ザマール、他の州にあるフーシ派の刑務所で、同省が記録した精神的・肉体的拷問、救命治療の欠如、囚人の処刑の件数は1635件にのぼるという。
戦争捕虜の親族女性でつくる団体「拉致被害者の母の会 」は、フーシ派の刑務所内での死者数は政府が発表した数字に近いと述べた。
同団体のアマット・アル・サラーム・アル・ハッジ会長はアラブニュースに対し、フーシ派の刑務所内で319人が拷問を受けて死亡したと述べた。
人権省および人権団体は、ザマールの刑務所で先週処刑されたと報じられた囚人モフセン・ムハンマド・アル・カーディ氏が、フーシ派による虐待の最新の犠牲者になったと発表した。
人権省によると、アル・カーディ氏は1年前にザマール市内の自宅で拉致された。同氏の体には、肉体的拷問を受けたことを示す複数の大きなあざがあったという。
「この犯罪は、拉致され、収容所に強制収容され、最悪の肉体的・精神的拷問を受けた男性、女性、子供に対してフーシ派が行った一連の犯罪と重大な人権侵害の延長上にある」と人権省は述べた。
地元団体と国際人権団体は、囚人の死に関する独自調査を要求している。
ジュネーヴに拠点を置く「権利と自由のためのSAM組織 」は、アル・カーディ氏の殺害を非難し、フーシ派の囚人虐待は国際法に違反していると主張した。
同組織は、アル・カーディ氏が意図的でない発砲により死亡したというフーシ派の主張に異議を唱えた。
イエメンの活動家らがオランダで設立した団体「権利レーダー 」も、アル・カーディ氏の死に関する独自調査の実施を求めた。
フーシ派の支配下にある刑務所の元囚人らと元職員らは、アラブニュースに対し、囚人虐待が蔓延していると述べた。多くの囚人が過酷な拷問を逃れるために自殺を図るという話もあるという。
囚人交換でフーシ派の刑務所から釈放されたイエメン人ジャーナリストのエッサム・バルガイス氏は、拷問が蔓延しており、多くの囚人が拷問に耐え切れず自殺を図ったと述べた。
バルガイス氏はアラブニュースに対し、「過酷な拷問により、多くの囚人が自殺を図ったと聞いた」と述べた。「残虐な拷問を受けた囚人が治療されずに死ぬのを私は目撃した」。
イエメンのアフメド・アルマン人権相は、国際人権団体にフーシ派による囚人への犯罪を摘発し、囚人の釈放に向けてフーシ派に圧力をかけるよう求めた。
アルマン人権相はアラブニュースに対し、「国際社会とイエメンで活動する国際団体はフーシ派による人権侵害と犯罪について透明性を確保しなければならない」と述べた。