
エルビル:分離独立をかかげるPKKとイラク側との戦闘が繰り広げられているイラク北部のクルド人自治区で、トルコ軍の銃撃によりイラクに居住するのクルド人の農民が死亡したことが、金曜日に地元関係者によって伝えられた。
今回の銃撃事件は、同じ地域でトルコ人兵士が銃撃により死亡した翌日に起きたものであり、イラクは少数民族クルド人の武装組織「クルド労働者党」(PKK)の戦闘員によるものと見ている。
トルコと国境を接するドホーク自治区内にあるカニマシ地区の区長であるセルベスト・サブリ氏が『AFP』に語ったところによると、この銃撃により死亡したイラクのクルド人は、ダシッシュ村にある彼の農場が「トルコ軍による銃撃」により被弾したことで死亡したという。
トルコ軍は、イラク北部にあるPKKの後方基地に対する軍事作戦を頻繁に行っており、最近では4月に軍事作戦が開始された。
PKKは、クルド人の独立を求めて武力行使を行っているため、イラクとの良好な関係を維持しようとするイラクのクルド人が主導する自治政府「クルディスタン地域政府」とはしばしば対立してきた。
トルコ軍は1990年代半ばから、イラク北部に基地のネットワークを整備してきた。
PKKは1984年以来、トルコ南東部の主にクルド人居住区で反乱を起こし、これまで4万人以上の命を犠牲にしてきた。
AFP