
サイード・アル・バタティ
アレクサンドリア:イランの支援するフーシ派は、支配下にあるイエメンの人口密集地で、今年サマーキャンプに参加した何千人もの子たちの修了式を行った。
サヌアで開催された最大規模の修了式では、何百人もの子供たちとその親族、フーシ派の関係者が集まり、修了した子供たちが技術を披露する様子を見守った。
フーシ派の主張によると、子供たちは45日間の教育・訓練を受け、「誤った文化に対する免疫を得た」という。
しかし、イエメン政府関係者や人権活動家たちは、同派がキャンプを利用してイエメンの子供たちに宗派的イデオロギーや反ユダヤ主義のプロパガンダを教え込み、戦場に送り込んでいると非難している。
SEYAJ子供保護協会のディレクターであるアハメド・アル・クラシ氏は、アラブニュースに対し、「これらのキャンプは、子供や青年を戦争のための機械として育成するためのもです」と語る。
サヌア、サーダ、ハジャ、ホデイダ、アル・バイダで行われた修了式では、軍服を着た子供たちが戦闘技術を披露し、米国とイスラエルを罵倒するスローガンを唱え、イエメンに対する戦争を始めたと非難した。
「私たちは世界に対し、イエメンの若者が残酷な侵略を撃退する部隊の先陣を切っていることを伝えたいと思います。こうした若者たちは、米国とイスラエルのおぞましい文化にノーを突きつけています」とフーシ派関係者はサヌアでの集会で述べ、周りの子供たちは親戚の前で運動のスローガンや指導者の写真を掲げた。
学校の夏休み中に子供たちをサマーキャンプに参加させない家族について、フーシ派がブラックリストを作成して載せているとサヌアの親たちは警告している。
「子供たちは明らかに洗脳を受けていて、私たちは何もできないし、さもなくば敵の傭兵だとして非難を受けるでしょう。キャンプやセンターは、私たちの子供をアブドルマリク・アル・フーシに忠実な兵士に変えてしまう場所なのです」と、フーシ派キャンプに参加した子供の父親である中年のモハメッド氏は、ニュースサイトのアル・サハワに対し語った。
また、フーシ派が教えた過激なイデオロギーの一部から脱却させるため、後に自宅で子供を再教育しなければならなかったとも語った。
11歳の生徒であるジャメルは、同ニュースサイトに「フーシ派キャンプでは、真のイスラム教を学び、フーシ派への忠誠を表明し、米国とイスラエルを憎悪するよう教わりました」と語っている。
フーシ派が支配下地域の人々に対して子供をサマーキャンプに参加させるよう要求した当初、「子供たちを戦場に送り込み、イエメン人と西洋を憎むよう洗脳される」として、イエメン政府関係者や活動家は直ちにキャンプに参加しないよう警告した。
しかし、SEYAJ協会の報告書によると、フーシ派は2021年にサマーキャンプを通じて50万人以上の子供を勧誘したという。
「SEYAJでは、多くの子供たちが戦闘に巻き込まれるのではないかと懸念しています。私たちは、フーシ派に対し、武力紛争への子供の徴集や徴用、ならびに学校の軍事利用を直ちに中止するよう求めます」。
アル・クラシ氏によると、フーシ派は金銭的なインセンティブを提供して子供たちを徴兵センターやサマーキャンプに参加するよう仕向けているという。
子供を戦場やサマーキャンプに送り込む家族には、お金や食料バスケットが供与される。勧誘された子供たちは通常、ムジャヒッドという呼び名を与えられる。
「こうした呼び名は、10代の若者に対して大きな社会的地位を与え、彼らは自分が重要な存在だと考えるようになります」。
欧州地中海地域人権モニターと権利と自由のためのSAMが2月に発表した共同報告書によると、フーシ派は学校などの教育施設を軍事キャンプ化し、暴力を扇動し同派の運動を賛美する文章を載せるよう教科書を改変したという。
「フーシ派はまた、学校や教育施設を意図的に軍事目的で使用し、教育システムを利用して暴力を扇動し、学生に自派のイデオロギーを教え込んでいます。このために、宗派的プロパガンダに満ちた内容の授業を行い、自派の軍事的勝利を宣伝しているのです」と報告書につづられている。