
日本とロシアは2日、石油と天然ガスの長年のパートナーである両国が化石燃料に代わるよりクリーンな燃料へと重点を移す中、水素とアンモニアの生産で協力することに合意した。日本の経済産業省が2日に発表した。
日本の梶山弘志経産大臣とロシアのニコライ・シュルギノフ・エネルギー大臣は、ロシアのウラジオストクで2日に始まった東方経済フォーラムの一環のバーチャル会議の後、協力に関する覚書に署名した。
両国は、研究開発や、炭素回収・貯留や炭素回収・利用などの地球温暖化の原因となる大気中への排出を削減する削減する技術での協力を行う。
ロシアはエネルギーに恵まれている一方で、資源に乏しい日本は、二酸化炭素を排出しない可能性を秘めた未来型燃料の世界的サプライチェーンの構築に向けた取り組みを加速している。
ロシアは、2020年の世界のアンモニア生産量の約10%を占めている。
日本の経産省はまた、ロシア最大のLNG生産会社であるノバテック社と、水素、アンモニア、炭素回収・貯留、炭素回収・利用に関する協力覚書も締結した。
同省は、今月中に、ロシアの主要石油生産会社と、同国の別の主要ガス生産会社との間で同様の覚書を締結することを目指していると、同省関係者が述べた。
ロシアのサハリン液化天然ガス施設に投資し、ロシアの石油を輸入している日本は、2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げている一方、ロシアは、1991年のソ連崩壊以降の脱工業化を考慮して達成すべき目標として、2030年の排出量を1990年の水準の70%に削減するとしている。
水素は主に石油精製に、アンモニアは肥料や工業素材に使われているが、どちらも将来的には多くの二酸化炭素を排出する燃料に置き換わる潜在性があると考えられている。
日本は、天然ガスを水素で代替したり、石炭の一部をアンモニアで代替したりする実験を行っている。
日本は、年間の水素の需要を現在の約200万トンから2030年までに300万トン、2050年までに2000万トンに、アンモニアの燃料需要を現在のゼロから2030年までに年間300万トンにまで増やすことを目指している。
ロイター